ブログ

ちょっとした言葉の使い方でポジティブに

新型コロナウイルスの感染拡大によって、全国に緊急事態宣言が拡大されることになりました。様々な集会型のイベントは、さらに実施が困難になります。5月の連休まではしばらくは移動自粛となりそうです。

私も、特定の用事以外には今は新たな予定は入れないでいます。ちょうど年度の変わり目ということもあって、新たな事業の再定義をしようと考えているからです。人材育成コンサルティング事業ともう一つはキャリア支援を前面に出したキャリア支援事業をスタートさせます。そして、地域生活・教育支援事業については、キャリア支援事業を始める関係で失くす所存です。5月1日をめどに新しい事業の方針を打ち出して、連休明けから少しずつ活動を拡大します。

こうしたやり方を考えるに当たっては、「今よりももっと良くなる!」という発想があるからです。もともとまだベースが少ない会社でもありますので、まだまだこれからという面もあります。「さらにもっとよくなる」と考えれば、より気持ちも高まってくるというものです。「でもさ、だってさ、だけれども・・・」といったD言葉を使うくらいならば、よりよくなるという意味の言葉を含んで話をつなげるのが健全です。「だってコロナが・・・」などと言う必要性はないわけですから・・・

前野隆司先生の「幸せのメカニズム」の中で、ポジティブな会話の進め方が紹介されています。コミュニケーションの分野ではよく用いられるやり方で、確かに気持ちがポジティブになるものといえます。

たとえば、何かもっとよくなることを指摘する際の会話。上司から部下に対して問題点を指摘して改善のアドバイスをするようなパターンです。

1.「■■の件。〇〇の点はよかった。ありがとう。しかし、××は、もっと▲▲にしてくれないか。よろしくたのむ。」

2.「■■の件。○○の点はよかった。すばらしいよね。さらに、××を△△にしたら、もっといいんじゃないのかな。」

言葉のちょっとした使い方で、聴いている方はどう思うかです。1のパターンは、最初は良いのかもしれませんが、後半否定されて終わっていて後味が悪くなります。結局は後半の言い方が印象に残ってしまうのですから。

2の方は、最後はポジティブな言い方で終わっています。ポジティブなアドバイスで終わっていますよね。聴いている方はこの終わり方であれば、自分の気持ちの中ではポジティブな気分になって終わります。「次はがんばります」という心境になれそうですね。

「幸せのメカニズム」のなかで、日本の場合には、否定的な表現を職場ではよく耳にすることが指摘されています。たいていは、1のようなパターン。ただ、もっとひどいと、いわゆる「ダメ出し」と呼ばれるような言い方をして更に部下を鍛えようといった方針をとっている職場がいまだにあるようです。否定、否定で繰り返されるような物事の展開で終わるようなパターンです。これでは、言われている方は上司とかかわるのが嫌になってしまいます。

職場の空気を良くするためには、やはり肯定というかポジティブな形で物事を締めくくらなければならないでしょう。相手の気持ちがポジティブになって終わることです。よくなにかフィードバックする時に、こうしたポジティブな言い方で終わるようにする癖をつけていけば、周りの空気を良くすることができますね。職場全体が明るくなると、そこにいる人たちのモチベーションも高まりそうです。自信をつけつつ、さらに新たな課題を認識させて成長を促進させています。

新型コロナウイルスが拡がっていて、気持ちが落ちがちな今だからこそ、こうしたちょっとした会話の工夫も必要であると思います。言葉のちょっとした使い方一つが、人を育てる、人を笑顔にするなど、職場全体の空気を良くしていくことにつながるのです。一人一人が、周りの人たちのポジティブなアドバイザーになれれば、職場全体の空気がよくなります。こんな時期だからこそ、もっと良くしようと、お互いに思いやれる関係をつくっていきたいものですね。

かつて、私はある上司からダメ出しばかりされたことがあります。しかめ面で怒ってばかりで、人の話はすべて否定する。追及を厳しくされるものだから、答えることが嫌になり、過呼吸になったこともありました。そのように人を追い詰めても、追い詰めている側は「鍛えている」と思ってやっている。そのようなことでは、いつまで経っても人材は定着しません。特に今年は、コロナのこともあって、新入社員や若手社員の教育に難しい部分があらわになっています。OJTの現場で社員を追い詰めることがないように、経営者やOJT担当者がその点をわきまえて人材育成に取り組んでいくべきではないでしょうか。

緊急事態宣言の全国拡大でいろいろと潮目が変わりそうですが、職場の空気をよくすることは続けていかなければならないでしょう。テレワークの実施でオンラインのコミュニケーションであっても、言葉の用い方は同じです。続けていけるものは環境がもろもろ変わっても続けていきましょう!

皆さんがやろうとしていることは「ムダじゃない」ですよ。きっと報われるのですから。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。