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相手に「伝わるように伝える」にはどうするか?

私は、来週、富士市内の中学校でキャリア教育にかかわる授業で講師としてかかわることになっています。それにさしあたって今改めて考えているのは、「伝わる」方法についてです。もともと人に「伝える」ことを仕事にしていますが、これを、「伝わる」目線に変えていかなければ授業として成り立たなくなります。学校の授業に限らず、企業の研修や市民の方々へのワークショップでもそれは一緒ですけどね。

職場にもいえることですが、「伝える」だけでは不十分なことが多いです。「伝える」だけでそれで伝える側が満足してしまっているという現象が多くの職場で見られます。それがあるから、コミュニケーションでの様々なすれ違いが起こってしまうんですよね。それが表面化する一つの事象が、ハラスメントなのかもしれません。

コミュニケーションでのすれ違いが起きないようにするためには、「伝える」という発想を、「伝わる」という発想に転換していかなければなりません。伝える相手をみたうえで、伝わるようにするためにはどのようにすればいいのかに意識を向けない限りは、言葉を受け取った相手は行動しないということも多くあります。伝える側は、相手が動かないとイライラしてしまい、時には声を荒げて乱暴に伝えるような行為に至ってしまうのです。

果たしてそれでいいのでしょうか?伝えても相手が動かないというのは、確かに受け取る側の気持ちもあるのかもしれませんが、伝え方に問題があるのではないかと考える視点ももっていなければならないですね。伝え方に何か良くなかったところはないか?方法や内容に何か自分で腹落ちしなかったところはなかったか?特に相手のことを意識した伝え方をしていたかどうかは、十分に振り返る必要があります。

そして、最近はオンラインでの伝え方ということに関しても、よく考える必要があります。オンラインだからこそ、伝わるかどうかを見ておかなければならないですね。オンラインはまだまだ不慣れな人が多くいます(慣れた人が多いとはいえないですよね)。オンラインのような離れた場所同士でやり取りをするというのに慣れたというのは、通信で繋げられることに慣れたのか、それとも、会話に慣れたのか、慣れた内容にもいろいろあると思います。ただオンラインをつなぐことには慣れても、オンラインでのコミュニケーションに慣れたという人はそうそう多くないですね。リアルの場でのコミュニケーションに慣れている人がまだまだ多いですからね。

少し話が逸れましたが、「伝える」側には、「伝える」だけで満足してはいけないということです。相手によって伝え方を変えるのは、極端なことをいえば、一人一人に向けて伝えるときに微妙に何かを変える必要があるということです。言葉の内容、伝えるときの身体をつかった動作、時間などなど。様々な「伝える」方法を変えていくのが「伝わる」ためには欠かせません。

これは、大勢の人の前で話す時も同じことです。特に様々な背景をもった人の前で話をするのが難しいのは、一人一人に対して伝え方を変えるのが容易にできないからです。そうはいっても、出来る限り少し少し微妙に何かを変えてやってみること。これはどんな場面で伝えるにしても、その心がけは忘れずに貫いてほしいですね。

冒頭のキャリア教育の授業でも、どのように言葉を変えるのか、どのように伝え方を変えるのか、このあたりに工夫をもたせるのが伝える側に試されています。子どもたちにどのように、「伝える」か。いかに伝わるように伝えるか。頭を悩ましていますが、その悩みを関わる人たちの喜びに変えられるように伝えることを実践します。伝わったことで相手が喜びに変わったら、これ以上の喜びはないですからね。

そうそう、私のことですが、昨日の静岡新聞に画像が掲載されています。人と組織の可能性を拡大させる。その一つの考え方が、「伝える」方法の改善です。相手にどうやったら「伝わる」のか?伝わるために伝えることの大切さ。これからも、「伝わる」と「伝える」については、更に人材育成のコンサルティングの中でも突き詰めていきたいと思います。

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