やはりこの地域、富士山がきれいに見えます。私の家からは見えませんが、富士そして隣町の富士宮からは、富士山がとてもきれいに見えます。今日は、富士宮の高台に位置するところまでお出かけしてきました。

富士山ではなく、森の景色をとってみましたが(笑)。
「ファシリテーション塾in富士宮」。このイベント名にピンときました。私は、ファシリテーション塾の名前は何度もきいたことがあり、東京にいた頃は、こちらにかかわっていた仲間も多くおりました。そして、今日のファシリテーターの「とうりょう」さんの名前は幾度となくきいたことがあり、とうりょうがかかわる「最高の居場所ライブ」にも過去何度か参加したことがありました。ただ、とうりょうが直接ファシリテーションする場には参加したことがなかったので、初めてそれを体感できると知り、迷わず参加ボタンを押しました。
真の目的は、これから、富士みらいクリエイションとして、ワークショップやファシリテーションのことを、地域の事業所や市民の方々に伝えていきたいという思いもあり、学び直しをする意味で参加しました。
驚いたのは、参加されていた方のうち、8割以上が女性という場でした。ここまでの女性比率の高い場所に参加したのは初めてで、とても嬉しかったです(笑)。富士宮中心に活動されている「NPO法人母力向上委員会」の方々が、ファシリテーションを学ばれていたことがご縁で、昨年初めてファシリテーション塾が開催され、今年が第2回めだそうです。こうして続けられる方々がいらっしゃることが、とても素晴らしい取り組みであると感じます。富士・富士宮の方々は本当に行動力あるなぁと、改めて実感しました。私にもいい刺激です!
さて、今回学んだことを踏まえての気づきは、いつもよりも多く4つに分けてまとめてみました。これまでワークショップ型研修やオープンセミナーの講師・ファシリテーターを数多く担当し(多分300回は超えてます)、また、日本ファシリテーション協会にもかつて入会していたこともあり、ファシリテーション自体に抵抗はなかったです。ただ、改めて「ファシリテーションとは?」と訊かれたときに、たくさんの場を経験してきたにもかかわらず、「一体私がやっているファシリテーションとはなんだろうか?」という問いが頭の中を駆け巡りました。
そこで、今日の気づきの一つめですが、ファシリテーションは心を込めて行うものであるということです。昨今は、「心の時代」とか「目的の時代」と言われますが、そこでは、様々な場で対話がされています。対話によって、「関係の質から結果の質が高まってさらに循環していく」というのは、組織開発の分野では、「ダニエル・キムの組織の成功循環モデル」の中でも述べられています。その質を高めていくのは、まさに「心」ではないかと感じました。人の心はファシリテーションには欠かせない、ということが、改めて実感できました。
二つめとして、それを踏まえてファシリテートするときには、言葉と言葉以外の非言語部分に着目することが必要であると実感しました。相手の話を傾聴する際に、今までの私は、あまり非言語部分に意識を向けていなかったなぁと、改めて思いました。「聴くぞ聴くぞ」という想いが強くなって、言葉にばかり耳を傾けようとしていたのです。今日は、ペアでワークした際に、相手の方の表情や動きにより強い関心を抱いて聴いてみました。そうすると、相手の感情が理解できたというか、それを理解したうえで、相手に対して言葉として返せたのがよかったと思います。ファシリテーターとして場にかかわるときには、小手先のスキルだけでは無理です。スキルに加えて、相手の関心をもって、心を傾けて場に向き合っていくことが大切であると改めて気づきました。心を傾け、相手にその心で感じたことを言葉にして返してあげると、お互いを承認しあう場がつくられていき、幸せにつながります。そんな気持ちを体感したおかげで、ファシリテーションを心で行うという意味をかみしめることができました。
三つめとしては、「YES,AND」でかかわることです。今までは、相手のことを承認しているつもりになっていたことがあり、実は「YES,BUT」のコミュニケーションをとっていたように思います。「YES,AND」のかかわりは、その場の方々の言葉を受け取り、更にその場を盛り上げ、相手から新たな言葉を引き出すことにつながります。一緒にかかわっている方々の存在がお互いに認められているとともに、言葉もさらに高い段階に昇華していくような感覚を覚えます。この中にいることで、「ああ、生きていてよかった」と思えるくらいの幸福を実感できると感じました。

「それでも人生にYESと言う」(V,Eフランクル)。YESをさらに高い次元に導いてくれるその場の仲間の存在は大きいし、感謝する気持ちがどんどん湧き上がりますね。印象に残ったので、「YES,AND」を実践するためにも、模造紙を挙げておきます。
そして、四つめです。心を込めて聴いていくと、相手への感謝をフィードバックできるということです。「I(愛?)メッセージ」でフィードバックをいただいたときに、嬉しい気持ちと自信を獲得できました。この感覚を、私がファシリテーションする場で参加者の方々に味わってほしいです。そのときには、「私が言っている」というメッセージを、愛を込めて伝えることが必要です。心からの愛をもって伝えると、「そこに私がいてもいいんだ」という実感を皆が持てること。これはとても大きな喜びになるんです。存在を承認してもらえたからですよね。こうしたメッセージを場にかかわる方々同士でしっかりと受け取ってもらえるように、心をこめたファシリテーションができるようにしていきたいと実感しました。
これら4つの気づきは、今後、私がかかわる大きく二つのフィールドで活かしていきたいと思っています。1つは、ビジネス領域中心に、引き続きワークショップ型の研修を進めていく際に活用していきます。特に、相手の感情、言葉の裏に潜む感情にも心を傾けていくためにも、言葉だけでなく、非言語の部分にも関心をもって相手にかかわります。もう1つは、地域の方々に、ワークショップ及びファシリテーションに対して伝える機会をつくりだすことです。ファシリテーションのやり方を自分なりに確立するための研鑽をしつつ、ワークショップデザインの中にも、心を傾けて設計し、その良さを発信していきます。アイスブレイク、ワーク、拡散と収束のタイミングなどを盛り込んだコミュニケーションの場づくりを通して、地域の方々にその良さを体感していただく機会をつくりだします。その一つが、7月からスタートする、富士・富士宮のわかものの皆さんとの集いです。そこに、今日の気づきを盛り込んでいければと思っています。
東京で様々な学びの場に参加した経験が、今日のこうした気づきの整理や学びの場に臨む姿勢を創り出すことに活きています。新たに出会った、素敵でかつ心を傾けて関われそうな仲間の方々と共に高め合いながら、ビジネスフィールドでのワークショップ型研修と、地域の様々なワークショップで活かせる学びをこれからも積み上げていきたいです。
東京からいらっしゃったとうりょうはじめ、この場をつくってくださった、富士宮の方々を始めとする、ファシリテーションを学ぶ仲間の方々に感謝です!ありがとうございました!
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