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お互いを尊重しあう組織、地域をつくるために必要なのは「対話」

確実にクリスマスの足音が近づく静岡です。

静岡駅の改札を出たところに、大きなクリスマスツリーがあります。青を基調にした飾りつけがされています。引き込まれるような輝きを放つ青色にときめきを覚えます。

こうしたツリーは、昨日、静岡から富士に移動する途中、あちこちで見ることができました。こうした景色をみると、年末に向かって一歩一歩進むのを体感しています。

昨日は第2火曜日ということで、地元のコミュニティFM放送「radio-f」さんの番組に電話で出演しました。昨日で5回目です。こうして番組に出させていただけるのはとても嬉しいです。毎回毎回、それなりに緊張感をもって関わらせていただける機会があるのがありがたいです。昨日は、組織に対話が必要という観点から、「ティール組織」や「1on1ミーティング」について触れました。

ティール組織については、日本で実際にティール組織になっているところはほとんどないですね。ただ、それに向かって組織のあり方を変化させることを提唱していることにより、小さな「場」において、そのような姿が目にできるようになってきたと私は捉えています。その流れに向かって各組織が変わっていくためにも、一つの方法として、組織で対話が必要ではないかと考えているということなのです。

昨日のリフレクションの記事にも関係します。一人一人を知ることをコミュニケーションを通して実践していくのが、新たな組織のあり方を実現していくためには欠かせないと思います。一人一人を知る場合に、お互いにマウンティングをしあうような話をしたところで、「知る」ところまではいかないように思います。

相手にどこか負けたくないという気持ちが強くあって、それが言葉になって出てくること自体、決して否定するつもりはありません。しかし、負けたくないがために話をしあうだけでは、お互いを「知る」ことにはならないでしょう。一人一人を知るということは、その人のなかで、本来はあまり他人に知られたくないようなことであっても思わず打ち明けたくなってしまうような、そんな悩みに近いものまで話をしあえる状況がつくれて実現できるものなのだと思います。そのいみでは、「知る」というよりは「分かる」ということなのかもしれません。ティール組織においては、「ありのままをさらけ出せる」ことが行われるとあります。

ありのままをさらけだせても、特に心に被害を受けるわけでも病むわけでもなく、心理的安全性が担保されるような場。これはこれからの場のあり方としてはもっと広く必要とされるものであると思います。よりお互いを助け合って生きていくのが要求されるような、少子高齢化や地域格差が起こっている社会の中では、ティール組織のようなあり方は必要だと私は思います。お互いの足の引っ張り合いをするのではなく、お互いを尊重しあうだけの場が存在しあう社会にしていかなければならないのかもしれません。

そして、この考え方は、企業などの組織に限った話ではありません。地域や職域に存在する団体などでも同じであるように思います。同じ目的に共感して参加をしている人たちであるならば、その団体の目指す方向がティール組織のようなものであるならば、お互いを尊重しあう取り組みをもっとするべきでしょう。参加している人たちの間で心理的安全性が守られないと、それは過去に存在したような、弱肉強食型のような組織になっていくに違いありません。それでは血ばかりを見合うものになってしまい、お互いの尊重ではなく、お互いに命を奪い合いするかのような組織になり、やがてはなくなってしまうかもしれません。

ティール組織はあくまでも一つのみらいの理想の姿ではないかと思います。そこに近づけていくためには、お互いに対話をしあえるような組織にしていくための努力は必要になります。そして、そのために必要なものを身につけるような取り組みも必要になります。今までにないものが要求されるようで多少の息苦しさはあるかもしれませんが、これも時代が創り出した一つの流れだと私は思います。

大きな外的な事象、例えば、大災害や景気の大変動、地域の過疎化などの状況によって、組織や地域がもろくも崩れ去る、消滅するリスクが大きい中では、対話などで個々が話をしあう場づくりなどの取り組みにより、お互いの安全を守りあい助け合うことは必要になってきていると思います。先を見据えて手をうっていかなければいけないことは、外的な事象がないと後手になりがちなのですが、それではいつまでたっても上述のような危険にさらされ続けると思います。対話の場づくりやそのための教育など、今から少しずつでもこうした小さな取り組みを各組織、各地域が連帯して行うことは必要だと思います。

私の事務所から見える景色。青い空の下に広がる愛鷹山です。こうした景色を、いつまでも安心安全な場の中で見られるように小さなことから続けていくのが、私たちコミュニケーションの専門家の責務なのかもしれません。そして、一歩一歩の取り組みを続けていけるように私たち自身の足元を固めていくことも必要。焦らずに一つ一つしっかりと考えながら物事に取り組んでいきます。

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