沼津でのセミナー、なんとかやりきりました。

妻が開始前に撮ってくれました。いかにも講師らしい感じですね(笑)。事前に資料を確認する増田講師です。
今日のセミナーテーマは、「ジョブ・カード」の普及。ジョブ・カードの使い方を順を追って話したのではなく、これらをどう活かすかについて話しました。また、ジョブ・カードを用いたキャリアコンサルティングとの関連で、一人一人を見るマネジメントの必要性やチーム形成の必要性等を解説しました。キャリアコンサルティングの話から人材育成の話に発展していくような流れです。
キャリアコンサルティングというのは、そもそも一人一人の社員に寄り添ってやらなければ成り立ちません。ジョブ・カードは、その一人一人のことを知るためには有効なツールとなりうるわけです。人事のデータベースには書かれていないような、身につけたものや学んだことなども含めて、様々な経験を棚卸して整理するのです。このように、まずは自分のやってきたことを整理していくところから始まるのがキャリアコンサルティングです。
キャリアコンサルティングは、キャリアにおいて様々な節目となる年代の方々に行うのが有効です。その中でも、ミドル・シニアと呼ばれる中高年層の人材の活用のために行うのは欠かせません。各組織の中高年人材を活用するためには、彼ら一人一人のことを丁寧に把握することです。長年にわたって様々な経験を積み重ねてきていますので、その内容とともに、そこから得られた能力などを把握し、いったい組織においてどのような役割を担ってもらうかを考えるきっかけにします。こうしたことを行っていくためにも、キャリアコンサルティングの仕組みを組織の中に採り入れることが必要だといえます。失業した人や再就職をしようとする人たちだけのものではありません。組織において活躍している中高年層の人材にも同じように活用できるのです。
彼らは、そもそもどういうことをやっていきたいのか、これまでにどんなことを身につけたのか。こうしたことを丁寧に確認していくプロセスが、まさにキャリアコンサルティング。専門家でもある社内外のキャリアコンサルタントを上手く使って、中高年人材の活かし方を一緒に考えていく必要があるでしょう。多くの組織は、中高年層の比率が大きいわけですから、キャリアコンサルティングにうよって、彼らの経験や能力をどう活かすかを十分に考えていかなければならないと思われます。
では、中高年層の人材をどのようにして組織の中で活かしていけばいいのでしょうか?いろいろと考えられます。たとえば、社内での教育研修を担う役割です。教育研修を行うためには、ある一定の指導のためのスキルが必要です。それらを別途教育をする必要はあるでしょう。ただ、あまり口出しをしないで彼らの好きなようにまずは任せてみてもいいかもしれません。特に役職定年で管理職を離れた社員は、高い視点に立って仕事をしてきたわけですから、高い視点で物事を見れる人材が多いはずです。こうした人たちの経験は、社員教育の業務を担ってもらうために十分に活用できるのではないでしょうか。こうしたことが、まさに中高年人材の活用の一例といえます。
製造現場での技術指導や品質管理などを、若手社員や外国人労働者などに対して指導する役割など、彼らが培ってきた長年の経験が活かされそうな業務であれば、中高年人材を上手く活用できそうですね。若手社員や外国人労働者などとのかかわり方が課題、といったこともありそうですが、こうした課題を克服していければ、中高年人材を活かすポイントは見えてきます。
このように、人の良いところや人が強みとしている(いわゆる「できる」と思える)ポイントを見つける。そのために一人一人にかかわる。私はこうしたことを大切にして人材育成コンサルティングの仕事に携わっています。そして、キャリアコンサルティングもまさに一人一人にかかわるような要素があって、良い仕組みだと思っています。そうです。一人一人に寄り添える仕組みなのです。人を見る、人の相談をうける、人の活かし方を伝える。こうした部分での専門家として私自身も日々活動しています。一人一人に社内でまさに居場所をつくっていくということにつながるでしょう。
「信じる」ことを使命にして活動している私だからこそ、キャリアコンサルティングというのは、企業に採り入れると有効であると実感できるのではないかと考えます。


社員一人一人を組織の中でどのように活かしていくのか?今日はキャリアコンサルティングを前面に出した内容でセミナーの講師をやりましたが、キャリアコンサルティング以外のものを出すということでもOKです。やり方は他にも多くあります。こうしたことも含めて、人材育成のための手段を様々な地元の企業の方々に紹介できればと思っています。
社員一人一人に寄り添ってかかわる。そうなることで、組織においても、「社員たちの会話がすごかったね」と言われるような状況に変化していくかもしれませんよ。
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