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テレワークの「慣れ」から起こる行動にご注意を!

コロナ禍になり、新しい生活様式が定着しつつあります。定着によって、いろいろなことが、「当たり前」になりつつあり、コロナが広がり始めた当初よりも不便を感じなくなってきています。今日立ち寄った商業施設では、ビニールシートがレジの前に当たり前につけられていました。また、店の入り口には消毒液が当たり前にあり、店員さんたちはマスクを当たり前のようにつけている。こうした様々な「当たり前」が、考えがあってやっている場合にはいいものの、何も考えることなく続けることだけは避けるべきだと思います。コロナ感染症対策でやっていると、自信をもっていえるのであれば問題はないわけです。それが、「みんなの目があるから仕方なくやっている」などの理由が心のなかで大きく占めてくるとなると、「本当にそれで良いのかな?」って思います。

さて、そんな「当たり前」になりつつあるものの一つに、テレワークがあります。先日、大手の人材派遣会社パソナが、本社機能を東京から淡路島に徐々に移すという報道がされました。こうしたことが更に行われるようになってくれば、テレワークは、それがさも当然くらいのものとして定着することになるでしょう。

物事なんでもそうですが、当たり前になって慣れてくると、様々な問題が起こる可能性が出てきます。その一つが、テレワークの推進により生じうる、コミュニケーションの問題です。テレワークになって慣れてきただろうという思い込みから、画面越しに、相手に対して厳しい、汚い、乱暴な言葉を平気でぶつけることが起こると、新たなハラスメント行為を引き起こしかねません。

また、報告・連絡・相談が、文字ベースだけのものになって、リモートで結んだとしても行われなくなる。コロナ禍になったばかりのころは、まだ気持ちをはっている社員が多いので、コミュニケーションを丁寧にとろうという意識が働き、報告・連絡・相談が丁寧にされてきたのではないかと思います。ただ、慣れというものはこわいもので、テレワークが当たり前に行われるようになってくると、「もうわかっているからいいだろう」ということで、今まで丁寧にやってきたことをおろそかにしてしまいがちです。また、職位の上位者がテレワークに慣れてきて、逆に慣れていない下位者や他の社員を恫喝したり、乱暴な言葉を平気でぶつけることも可能性としてありえます。

テレワークによる慣れが、日々の生活の乱れにもつながり、守るべきものを守れなくなる社員が出てくる可能性もあります。業務中に服務規程に反するような行動をとってしまう社員がいないように、組織として確認する必要はあります。就業時間中として申告しているにもかかわらず、長時間にわたって、業務に関係ないような外国の映画などを動画配信ソフトなどで見続けていないか。また、不正なサイトなどにアクセスするなどの行為を、会社の接続ポイントを使ってやっていないか。

こうした守るべきことを守れなくなるリスクも、テレワークが当たり前になるとありえます。気持ちの緩みが、こうしたところに出てくることが考えられるのです。コロナの感染拡大について、よく政治家の方々が「気持ちの緩み」と言っている場面を見かけましたが、そうではなく、むしろ、慣れたことに対して本来守るべきものを守れなくなること、こちらの方が「気持ちの緩み」と見た方が妥当な気がします。

いずれにしても、テレワークが定着し、身体の安全を守れるような行動を一人一人の社員がとれるようになるのはとても良いことでしょう。ただ、一方で「慣れ」から生じる様々な乱れとなる行動を防いでいかなければ、業務の効率が落ちてしまいかねませんし、新たな問題が組織において表面化することも考えられます。社員間でコミュニケーションをふだんからお互いに組織内でとりあうことで、こうした慣れから生じる乱れた行動を防ぐように、一人一人が意識を高めて業務を遂行していくことが必要ですね。気持ちの緩みや乱れを助長するようなテレワークとならないようにしていきましょう。

日が落ちるのは早くなりましたね。青空も秋の空。台風の影響が懸念されますが、これからまた秋に近づいていく日々ですね。

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