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育成は短い時間でも継続して日々行うものです

朝から蝉の鳴き声が聞こえてきます。なんだかようやく夏に近づいたという実感が湧きます。昨年、15年ぶりに静岡に戻ってきてこの蝉の鳴き声を懐かしく感じたものです。蝉の鳴き声がいつまでも元気よく響き続けるような街であってほしいですよね。

独立して1年3か月。静岡県内の中小企業にうかがって、研修やセミナーをさせていただく機会が増えてきました。そこで感じるのは、人の育成にかかわる課題がやはり大きいということです。それらを仕組みにするために、腰を据えてきっちりやろうと考えてしまうと、「時間がない」ということになります。そうなると、いずれ後回しになってしまうのです。時間がないとなかなかできない、ということになるからです。

他の社員と相手を分かり合う、分かち合うだけの心理的な余裕がなく、人の育成に対して心にゆとりをもって時間をかけられるだけの余裕もないということなのでしょうか。人の育成の効果を最大化するためには、やはり心理的な余裕があるのがベストです。ただ、事業を運営し、会社の売上をあげていくことをしなければ、人の育成に欠けるだけの投資もできません。それによって、どうしても人の成長を支援するだけの時間を割けないということになるようです。

私は、物理的な時間は多くとらなくても、短い時間でも育成にかかわる行動を日々の仕事のなかで続けていけば、人の育成はできると考えています。たしかに、人の育成をすすめるために、自分たちで高いハードルを設定してしまうと、それなりに時間をかけていかなければいけないでしょう。しかし、この時間をかけるというのは、1日のうちに何時間も時間をかけるというのではなく、長期的な目線で少しずつ仕事ができるようにするために、数分で構わないので時間をかけて続けていくということなのです。

社長や幹部の方々がすれば、新しく入ってきた社員に対しての期待は大きく、期待するところを高く設定してしまうことがあります。だから、「まだまだあいつはさ~」という想いが強くなり、それが言葉に出てくるのではないでしょうか。たしかに、高いことを望むことはもちろん必要です。高い山のてっぺんを示してそこに向かって登っていくように社員たちに見せてあげることが大切です。しかし、その高い山のてっぺんに行くための道のりを示せていない、示さないケースが多くあります。ライオンが子どもを谷底に突き落として育てるようなことを、人間に対してすることはありません。ルートを示して育成を進めていく必要があるのでは、と私は思います。

高い山のてっぺんにたどり着くためには、いろんなルートを示すことができるかもしれません。ただ、簡単にうまくはいきません。なかには、途中の休憩場所というか、マイルストーンになるところを示さないということすらあるでしょう。マイルストーンを示さずに、途中の目印を示さずに、ひたすら登ってもらおうとする。仮にマイルストーンを示しても、それをはっきりと示さないので、登る側からしたらその目印がまったく目に入っていないのです。かすかに見える目印を探せと言われても、なかなかそれが目に入ってこないのです。探してもらうことはなく、しっかりと目にわかるように示してあげなければならないでしょう。

また、長い道のりを登っていくのに、途中で小休止すらとらないこともあります。本当に短い時間であっても、5分だけでも、小休止する時間はないのでしょうか。長い道のりを登り続けていけば、それなりの休憩をしないと体がもちません。小休止をするということを出来ていないので、登る人からしたら、何がどうできているのかがわかっていないのです。

小休止、仕事でいえば振り返りをする時間すらもったいない、というのは本当なのでしょうか?仕事中の会話の中でも、振り返りをしている時間だってあるはずです。仕事の時間全体を見直してみると、せめて5分程度の振り返り時間はとれるはずはないかと思うのです。簡単なチェック項目をつくっておいて、それについて確認する時間だけでもとってみてもいいかもしれません。

あるいは、写真にあるようなカード等をうまく活用して、会話をする引き金をつくってもいいでしょう。こうしたカードをいくつか用意しておいて、会話のネタにする。その会話を、社員の育成に用いられるようなものとして、オリジナル質問カード的なものがあるといいですよね。腰を据えてゆっくりとやるとしたらそれなりの時間が必要になるので、少しの時間でいいとは思います。

ちなみに、このカードは「リフレクション」(振り返り)のためのカードです。なかなか言葉が出てこない、思いつかないという方々のために遊びで使うだけのものではありません。自分の行動や社員の行動などを振り返るためのカードを用いていくといいですね。

今日はちょっときつめな内容になってしまいましたが、育成は時間をかけなければ成果が出ません。その過程は短いものではなく、短期間で育成を一気にやろうとする会社は、比較的離職者が多く見られます。そういう会社にいたこともありますので、私はよくわかります。短い時間でも振り返りをしながら、途中のゴールや高いところを見せて進んでいくように、育成を進めていきましょう。そして、そういう人たちと一緒に会社の外側から伴走のお手伝いをするのが私です。

ともに進みましょう!

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