新型コロナウイルスの影響でどうも心身に疲労が残っているような感覚になる。これは新型コロナウイルスに罹患したというのではなく、その影響によって様々な情報に振り回されて、制約に振り回されて、心身の疲れが出ているということを指しています。
昨日、あるところから「気の緩みが出てきている」という話がありました。みなさんは、この「気の緩み」という言葉を聴いたときにどのように感じたでしょうか?私は、この言葉を聴いて、なにか学校の先生に怒られたような不快な気分になりました。
かつて、学校でどうも物事がうまく進んでいないと先生が感じたときに、生徒に対して「君たちはたるんでる!」「気が緩んでいるよね。もっと気を引き締めてやってほしい」と言っていたのを思い出しました。たいていは、お説教を受けているような嫌なシーンを思い出すのです。
「気の緩み」という言葉を使う人は、何気なく使っているのかもしれません。ただ、どちらかというと、立場としては「上」にある人が「下」の人に対して使う場合が多いような気がしています。「上からものを言う」ということですが、果たしてこの上からの物言いがすんなり受け容れられるかどうか、なんですよね。「気が緩んでいる」と言われて、その言葉を素直に受け容れられる相手とそうでない相手がいるということです。
このように、言葉を「誰に言われるか」というのが一つ考えるポイントです。「誰に言われるか」というのはとても大切なものとして抑えていく必要があるのです。それなりの人徳をもっている方に言われると、まだ素直に受け容れることができるかもしれません。もしそうでなければ、嫌な感情が先に立つだけなのかなって思います。
言葉というのは、その内容と言葉を発した人がセットになって見られるんだと改めて実感しました。どんなに立派な話をする人であっても、その人が「立派」だと思えるかどうか。単に職位や肩書で立派かどうか客観的に判断されるのではなく、人格や性格など、この人は立派な人だと思われる人にならないと、いくら厳しいことや耳の痛いことを言っても受け容れられないんだなって思います。
そうなると、己を引き続き磨くことで、自他ともに「立派な人」にならなければなぁと改めて考えさせられます。まだまだ己を高めて続けていかなければならないと思います。松下幸之助さんの名著「道をひらく」のなかには、「学ぶ」ということについて以下のように書かれているところがあります。
学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である
松下幸之助著「道をひらく」
たとえば、同じ地域で活躍されている経営者の方々を見ていますと、常に学び続けている方がとても多いですよね。いろんな方々の声に耳を傾けている、子どもや大人など、世代関係なく様々に出会う人からなにかを吸収しようとしている、書物の中から何かを得ようとしている、企業の経営者の集まりで学びを得ているなどで・・・こうした姿勢はとても参考になります。
私は、人になにかを伝える身として、学びを常にしつづけるのが使命であると思っています。人材育成という分野は、とても幅広いのですが、決して止めてはいけない、なくなってはいけない分野です。非常時にはとっさの行動が求められるため、そういった判断力があるかどうかにかかってくるところはありますよね。しかし、こうした判断をとっさに出せるだけのデータベースは、たくさん貯蔵された知識や経験、知恵によって構築されたものです。そう考えますと、日々の人材育成の積み重ねが大切なのではないかと改めて感じます。
昨今は、経験学習という考え方が多くの学びの現場でとりいれられています。企業の研修やワークショップの現場、学校教育の現場でも見られるようになりました。なにかをまず自分で考えてやってもらい、そこから気づいたことを内省などによっておさえたうえで必要な知識を伝える。そして改めて内省を深めていきます。こうした経験をベースにした学びによって、それぞれの人たちに定着するものとなるということです。では、簡単にできるものなのかというと、そうではありません。経験学習の場を設計するにしても、当然、そこに至るまでに自分自身が人よりも学びを継続していなければできないことです。
新型コロナウイルスの感染が少しおさまってくれば、世の中の様々な活動が動き始めていくことでしょう。私は、今回のコロナのことで学んだことがたくさんあります。オンラインでのコミュニケーションのあり方、行動を起こすタイミング、人との付き合い方、人を観察する眼など、これまで無意識的に、直感でやっていたことを振り返ってみると、新たな発見が多くありました。様々な学びを得られたことが、私自身のこれからの成長につながったと実感しています。それを今度は多くの人たちに還元する段階にさしかかっています。
人材育成という観点で、引き続き、ビジネス現場にかかわる様々な立場の人たちに対して、発信を続けていく。これが、改めて私が行っていくことなんだと感じました。発信の方法は様々です。文章、オンライン、動画、そして少しずつ社会が落ち着いてきたらセミナー形式で進める方法も導入します。
そして、しばらく止まっていたメールマガジンを今週末には配信再開します。内容を見直して、「私らしいコンテンツ」でいきますので、よかったら登録してみてください。
また、新しい事業を興す準備を進めていきます。自分で学んだことをとことん活かして進んでいくことで、みらいをつくり出していく。これが、私、すなわち「富士みらいクリエイション」の使命ですね。守りから攻めに転じていくことで、みらいクリエイションの実現を図ります。

会社を立ち上げて1年が経ちますが、その当時にいただいたこの観葉植物は、まだまだ成長を続けています。この木のように、私も粘り強く成長し続けていきます!
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