コロナのバカヤロウ!!
新型コロナウイルスの感染拡大に対して、様々な感情が湧き上がります。不安、恐怖、などネガティブな感情を示すキーワードは多いでしょう。その感情を表す言葉として、怒り、というのもあるかもしれません。では、その怒りとは果たしてどんなものなのでしょうか?冒頭に書いてみた言葉がまさにそうです。バカヤロウ、と思わず言いたくなるような・・・
怒りの感情は、もっていること自体いいものと断ずることは難しいのですが、ただ、よく言われるのは「怒りをエネルギーに変えて・・・」という言葉です。いい意味で怒りを原動力にできるかどうか、です。たとえば、職場の上司に怒られたとします。そのときに、ふがいない自分から湧き出てくるような怒り、状況によっては「なぜあなたはそんなことで怒るのだ・・・」という、上司に対する怒りも出てくるかもしれません。
千田琢哉さんの「無敵のメンタル」という本のなかで、怒りの話が出ています。次のように書かれています。
ほとんどの成功者たちは、その他大勢から抜きん出るため、自らの成功の発射台として、怒りのエネルギーを上手に利用していたのだ。
怒りはネガティブなものなのだから生じさせてはいけない。決してそのようなことはありません。「あの人が怒っているのを見たことがない」、とよく言われる人がいますが、その人もきっとどこかで怒りはもっているものだと思います。ただそれを表に出さないだけなのでしょう。
ここで違うのは、生じた怒りをすぐに爆発させてしまっているかどうかなんです。近年、アンガーマンジメントという言葉が流行っていますが、怒りを生じさせたときに感情が自分で制御できなくなり、ついつい爆発させてしまう。瞬間湯沸かし器みたいに沸騰させて爆発的にわーっといってしまうのです。こうした状況が、結局は周囲に対しても怒りの感情を呼び込むことになり、周囲の雰囲気まで悪くしてしまうのです。
私は、どちかといえば、怒りをエネルギーに変えて様々な問題を乗り越えてきました。かつて、プロ野球のヤクルトや大リーグ、楽天などで活躍された岩村明憲選手が「何苦楚魂(なにくそだましい)」という言葉を使っていました。その言葉がとても印象に残っているんです。他人から怒られたときに、「ナニクソ!」って思って自分にも怒りをぶつけ、それを原動力にして難局をこえてきたものです。自分への怒りを健全に自分にぶつけて前に進んできたように思います。
しばらくは自分に対する怒りはもっているのですが、気づいたらいつのまにか忘れています。ある意味、怒りの感情とは決別出来ているように思います。千田さんは、下記のようにまとめています。
怒りは無理に抑えないで、前向きな行動のパワーに転化しよう。そのうちに、怒りが待ち遠しくさえなってくるはずだ。
自分に対する活動の原動力、それは自分への怒りから出てくるものなのかもしれません。健全なメンタルを養っていくために、怒りとうまく付き合い、利用できるようにしたいと思います。べつに怒っても構わないのです。ただ、いきなり怒りの爆発をさせない。6秒間でいいので、一度向き合ってから、怒りの感情を発すればいいのです。
今の職場では、コロナが皆さんの心に暗い影を落としているように思います。そのような状況では不健全です。コロナに対しての怒りを原動力にして、次の未来についてお互いに語り合ったうえで、今は時間を稼ぐというのも一つの方法かもしれません。
いやいや、そんな悠長なことを言っていられない。そういった声もよく理解しています。資金繰りなどで厳しいなかで不安や怒りを自分の中で抱えたままだと、自滅してしまいかねません。鬱を発症する人も増えているといいます。同じように怒りを抱いているような人たちとどこかで語り合う場がなければ、暗い影を落としたままおしまいになってしまいます。怒りをお互いにぶちまけてもいいのです。健全なエネルギーに転化できるのであれば。次のステップに向けたエネルギーをそこで生むようにするのも、見方を変えれば、みらいに向けた幸せのきっかけになるかもしれません。
怒りを健全なエネルギーに変えて前進していきましょう。

この記事へのコメントはありません。