以前、11月にセミナーを開催した「会議のやり方を変えて物事を効率化する」。こちらをベースに一つの研修プログラムをつくりました。「会議のやり方改革プログラム」です。ベースは、会議のデザインとファシリテーションですが、それによって働き方改革を推進する一つのきっかけにしていくというものです。

ファシリテーション術を学ぶ研修は多くあります。今回私が構築した研修は、ファシリテーションをあまり盛り込まず、むしろ、会議のデザインや準備をどのようにするのかに力点をおきました。「会議デザイン研修」としてもいいかなって思います。会議ファシリテーション研修ももちろんやりますよ!
さて、なぜ会議デザインなのでしょうか?
会議という一つの業務のために実際にどれだけ準備をしているか。このあたりが疎かになっていると、様々な問題が起こります。現にそういう問題があちこちで起こっていませんか?
たとえば、準備が足りないために発生する時間のロス、社員間のコミュニケーションの悪さ、こうしたことが連鎖的に積み重なり、職場全体がギスギスと激しい音を立てるかのごとくギスギスしたものになってしまいます。会議が「ムダ、つまらない、何の意味があるのか」などと言われる要因になっていることも数多くあります。段取り力という言い方をしてもいいのかもしれませんが、むしろ、会議の準備を進めて無駄と思われる時間をどう減らすか、に焦点を当てています。
そのために、会議デザインの考え方を今一度見直してみるのがおすすめです。会議デザインの考え方を突き詰めていくと、たとえば、会議室にある様々な設備や備品に関しての工夫や建築デザインなど、ファシリティに関係するところに見直しをするといいのでは、となりそうです。ただ、そういったファシリティで解決できればいいのですが、せっかく会議を行う場所についてデザインを変えても、会議内容に何のデザインもなければ全く意味がありませんね。
会議デザイン研修では、準備の部分に時間をかけて改善を図ります。場合によっては、会議のルールを決めるなどによって、組織の会議のあり方にもテコ入れを図ることのお手伝いも可能です。人がストレスを抱える一番の要因が会議、ということも考えられるのは、この人とのかかわり方についてのデザインが不足していると思います。
そして、会議デザインにおいて大切なのは、実は人と人とのコミュニケーションなのです。一対一のコミュニケーションの大切さも、会議でよく見られる参加者の事例を共有しながら、のぞましい会議の姿勢、態度の改善へつなげるようにしています。「会議に参加してよかった、会議が必要だ」と思わせる技法(ワーク)も紹介し、実践できるようにします。あまりその技法に固執するわけではありませんが、技法をお互いに実践することで、そのやり方を浸透させていければと思います。
会議デザインは、今まで教育や研修のネタにはなりにくかったかもしれません。当たり前のように会議をやってきた方々にすれば、です。しかし、働き方改革で様々な業務の改善が行われるようになった今だからこそ、会議のやり方をデザインという視点で見直す必要があると思います。社長や経営陣などの会議のオーナーが勝手にマイルールをつくるのではなく、人材育成の一環として、社員一人一人のスキルを会議を通して高めていくことも一つの研修になりえます。
会議デザインは、仕事で必要な段取りや準備の要素が盛り込まれているので、こうしたものを習熟させていくことで、様々な場面で活用できるビジネススキルの向上にも寄与します。たとえば、上司や部下とのコミュニケーションスキル、交渉やプレゼンテーションのスキル、全体を俯瞰して物事を見れるスキル、場のデザインスキルなど、様々なスキルアップにもつながっていくでしょう。特に若手やリーダーといった、これからの経営の幹部になり得る人たちにはおすすめしたいですね。
近日中に会議デザイン研修のプログラムは紹介します。そこからコミュニケーション、ファシリテーション、部下指導育成、若手社員のホウレンソウなど、働き方改革を推進するためのキーワードになりそうなものを整理し、組織全体を活性するコンサルティングでのお手伝いも可能です。一緒に寄り添ってやっていきましょう!その一歩めは会議のデザインからです。
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