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会議は無駄な業務?!~だからこそ見直しに本腰を!~

私は営業部門の経験が長かったのですが、業務の中で正直苦痛だったのは「会議」でした。会議で何をするかといえば、上位者が数字(売上、利益)を確認し、その数字が悪いと上位者が怒り出して理由を詰問する。部下は「申し訳ございません」を連発し、「やります、がんばります」みたいなことを言うだけで、全く根拠のない言い訳や決意ばっかりをする。こんな絵が営業の会議では想像できてしまうのです。まさに経験者は語るというものですが・・・

先日、HubSpot Japan社が、日本の営業組織を対象にして、「日本の営業に関する意識・実態調査」を行ったそうです。その調査で、営業担当者に、働く時間の中で無駄な時間の割合を訊いたところ、加重平均で「働く時間の25.5%」が無駄な時間であると回答したそうです。金額換算では約8300億円にものぼるとか。これでは生産性の向上などの議論が出てくるのは当然ですよね。そもそもこのような状況は、長年の労働慣行としてあったように思いますが・・・「働き方改革」という一つのキーワードが叫ばれるようになったからこそ、顕在化した事実ではないでしょうか。

そして、この働く時間の中で無駄な時間の内訳を訊いたところ、「社内会議」(33.9%)、「社内報告業務」(32.4%)という結果になりました。他にも、「キーマンに会えずに再訪問」などの項目もあがっていますが、社内での業務が割合としては占めていることがわかります。

会議のイメージが、相変わらず「ムダ」「コスト」というものになっているように思います。会議そのもののやり方を改善していかなければ、ストレスが益々組織に蓄積し、従業員がどんどん疲弊していくでしょう。会議をやらないという選択肢もありますが、会議が全く無し、で組織が成り立つかというと、そういうわけにもいかないでしょう。会議はコミュニケーションの集積、ですから、良質なコミュニケーションが継続していけば、会議が「ムダ」と感じる度合いも減るように思います。

また会議が「ムダ」でないやり方をするのであれば、「社内報告業務」は大幅に減ることも想像できます。その逆もしかりです。社内報告業務の形態がどのようなものか一概には括れませんが、仮に「1対1の打ち合わせ」を指すのだとしたら、無駄なものは減らしていくという考え方に則ると改善の余地は十分にある業務ですね。

上位2つの業務におけるやり方を改善し、「時間をかけない、回数を多くとらない」方向にもっていけば、業務改善に大きく寄与しますね。

そういう意味では、「まちの会議のやり方を学ぶ実践ゼミ」で取り組んでいるように、そこでお伝えする様々なスキルや方法を駆使していけば、無駄な時間と思われない、生産性の高い会議に変貌させることだってできるわけです。やるべきことを事前に設計し、そのやるべきことが期待通りの結果となって次の行動や業務に橋渡しになるものであれば、会議は無駄にならないものになるはずです。

今後も、会議のやり方の改善は引き続き考えていきたいと思います。「無駄な業務の時間は社内会議である」とレッテルを貼られてしまうと、会議のホストからすれば、「冗談じゃない!」ということになるでしょう。会議のやり方を変えて効率化するための方策を、会議のホストが主導して、各組織で本格的に考える必要性は大いになりそうですね。

今回紹介した調査結果はこちらでご覧になれます!

会議のことだけでなく、日本の営業の意識に関しても言及されていて面白いですよ!!

先ほど東京入りしました。夕暮れの東京の空に黄色の葉が映えています。会議が苦痛で仕方ないというものですと、この空が寂しいだけですよね。

それとは対照的な話ですが、今夜は神保町で「サードプレイス・ナイト2」。盛り上がりそうですよ!!

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