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シンプルなものほど神経をつかうのです~研修講師として感じること~

今日から地方で研修講師の仕事をしております。地方で仕事にがんばっている方に対しては、特別な思いがありますね。ぜひとも、自分の仕事の場所を良くしてほしいなって思います。

さて、今日はある研修を担当したのですが、実はテーマとしてはよく出てくるものなのです。シンプルなものであるのです。しかし、こういう研修ほど実は難しい。シンプルなテーマほど、どうやってどの研修をファシリテートするかを考えます。また、ファシリテートだけでなく、どのようにその物事を伝えるかという点についても、とても神経をつかいます。シンプルなものほどなぜそんなに難しさを感じるのでしょうか?その難しさを感じていただきながら、シンプルなものを伝える際に留意することをまとめてみました。

その1.本質を伝えなければならない

シンプルなものほど、食いつきはいいんです。理解も容易、と錯覚されがちなんです。しかし、模倣すればいいというものではない。深く考えていけばいくほど、その奥深さがわかってくるのです。これが、シンプルなものほど難しいと言われる所以です。本質を伝えることを意識して進めなければ、研修を受ける方々にとっては、学びが薄くなってしまうでしょう。わかったつもりになって、間違った方向に導かれる可能性があるのです。ですので、シンプルなテーマの本質をいかに伝えるか。これが研修の講師には要求されると思います。様々な場で経験を重ねた方々でなければ、本質を伝えるのは難しいですよね。シンプルな内容だからといって、単にプレゼンテーションのつもりでやっても、それは全然伝わらないです。何が本当に伝えるべきものなのか。そこをしっかりと伝えて考えてもらうようにしなければ、本当の意味での理解はされないし、現場でも使えないうわべだけのものしか伝わらないことになります。

2.職場などの現場に適用できるように導く

研修で使用するような、いわゆるフレームワークと呼ばれる枠組みがシンプルなものほど、その本質を理解しないで真似ばかりをしようとします。知的財産権の侵害にもつながるようなことを平気でやる人も残念ながらいます。ただ、その真似をしても、実際に顧客の現場とどう当てはめて伝えられるか、これが研修講師の腕にかかっているポイントです。顧客の業務内容や事業内容を踏まえて、どう職場に適用できるのかのヒントを伝えられるか。受講者の関心をひきつけられるか。実際に適用するためのポイントを留意して伝えられるかどうかにかかっています。研修受講者の方々からの質問があっても、それに適切にこたえられないという姿も、研修では過去によく見てきました。「私にはみなさんの業務のことがよくわからない」と最初に言ってバリアをはる方もいましたが、本当にそれで顧客のために役立てていると言えるのか、ということです。シンプルなテーマの研修ほど、いかに職場に適用できるかのヒントを提示する必要があります。

3.講師の様々な経験を出来るだけ具体的に伝える

シンプルなものを伝える際に、時間をかけずに伝えきってしまうことがあります。シンプルだからこそ時間がかからないのですが、それではその場にいる講師の必然性が伝わらない可能性があります。講師がしてきた経験をできるだけ組み込んで、伝えたい内容を補強することが必要です。経験を語れば、講師そのものの存在に研修受講者が注目をしてくれる可能性が高まりますね。失敗した経験もうまくいった経験も、関係するものであればどんどん重ねていきましょう。こうした様々な講師の経験が、実は、フレームワークの内容よりも研修受講者には印象に残る場合もあります。講師の印象も残ります。その講師でなければ話せないものだからです。以前、講師としての経験が浅かった4年ほど前、私は、他人の経験を話そうとして全然伝わらなかったことがあります。それ以降、他人の経験を自分事のようにコピーして話すのは止めました。自分の経験というデータベースの中で活用できそうなものがあれば、どんどん惜しみなく出していきましょう。

そして、ワークショップ的な要素をとりいれて場を活性化させるために、付箋や模造紙を使って議論の可視化をするのも、よく私が使うやり方です。シンプルなものに伝えるときには、こういう様々な道具も必須ですね。使い方を間違えないように、ガイドしながらファシリテートしていきましょう。

1日の終わりは今日は自分にご褒美。穴子と海老の天丼をいただきました。明日も同じ研修を担当します。本質を伝えることを意識してやっていきます!

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