今はもう登頂禁止になってしまったオーストラリアのエアーズロック。かつて大学の卒業旅行で行ったことがあります。

事情があって昔の写真をいろいろとあさっていたら出てきました。このサングラスが当時不評だったんですけど(笑)。まあそれはおいておくとして、眼下に大きな世界を見れて楽しかったのが懐かしく思いますね。今から21年前のお話です。
あれから21年。会社員を20年経験して昨年独立したのは既にご存知の方も多いと思います。独立してから取り組もうと思っていたのは、社員教育、人材育成に関わることです。なかでも、「職場の人間関係」「職場でのミスコミュニケーション」にかかわる問題を解決することを重点的に取り組んでいきたいと思ってこれまでやってきました。それもあって、3冊の本を出版させていただきました。以下の3冊です。

そして、労働相談で寄せられる内容でもっとも多いのは「いじめ・嫌がらせ」に関するものであり、社員教育で必要だと思われているもののなかで上位に入ってくるのは「コミュニケーショスキルに関する教育」です。これらは、統計資料でも証明されているものがあります。こうしてみますと、私が取り組んでいるのは、おそらく職場でもっとも目につく問題であり、もっとも厄介な問題ではないかと思います。
ただ、経営者などからすれば、一番の問題は職場の人間関係に係るものではなく、財務諸表など、経営の指標にかかわるようなことではないでしょうか。収益の拡大、利益の確保など、計数に関係することですね。私も会社経営者ですから、それはとてもよくわかります。経営者の方々にとっては、やはり財務に係るものが一番の懸念事項であるケースが多いですからね。事業を継続していくためには、利益を出していくようなことは求められますからね。
一方で、人の問題に関する経営指標が何かあるわけではありませんが、人の問題を解決しなければ、経営を軌道に乗せるのに苦労するのではないでしょうか。最近は、絶対的な経営者の言葉一つで動くような組織がどれだけあるのでしょうか?経営者が威圧的な言葉を使おうものならば、ハラスメント行為で訴えられる可能性があります。また、そこまでではないとしても、未来を担う人材がなかなか集まらない組織になってしまうことが考えられます。採用活動をしても、なかなか応募者がいないなどの問題も表面化するかもしれませんね。
たとえば、中小企業のなかで長く続いている企業に目を向けてみると、自発的に、経営者の意を汲んで動ける社員が育っている組織が、結果を出しているように思います。コロナ禍にあっても、大崩れせずに事業を継続できているのです。以前、中小企業家同友会富士宮支部の例会でお話をされた株式会社吉村さんも、まさに社長が何もいわずとも、社員が自発的に動いている様子が伺えました。
私は、中小企業の社員の一人一人のお話に耳を傾けることで、経営者の方々が抱える、社員の育成に関わる問題を解決するお手伝いをしていくことにこれから力を入れていきます。社員研修によって育成に関わる問題解決につながることもありますが、それだけではないでしょう。社員一人一人の話を聴くことで、様々な人材育成に関わる施策を提案し、実施することで、長期的には企業の発展につながると考えます。
コロナ禍では、まずいかに組織を運営するかが問われているため、資金の確保が直近の課題になります。それととともに、今のうちからコロナがある程度収まってからの社会に備えていくことも同時に進めていかなければならないでしょう。その一つが、社員の育成にかかわる取り組みであると思っています。特に、社員を育成する場合、根本となるのは人とのかかわりに関係するスキルです。こうした職場で人にかかわるためのスキルを高めていかなければ、仕事でなかなか結果を出せないということにもなりかねません。
企業ではありませんが最近注目している人がいます。先日、プロ野球読売ジャイアンツに在籍していた澤村拓一投手。彼は、球団内でいろいろとうまくいっていなかったようなことがあったと報じられています。こうしたことは、様々な人たちとのコミュニケーションに関係する点で、何か問題があったから起こったのではないでしょうか。トレーナーとの問題など、様々な問題があったようです。ただ、彼は千葉ロッテマリーンズに移籍すると、なんだか水を得た魚のようにいきなり結果を出しましたよね。こうした人に関わる問題が解消して、全力で野球に専念できる環境に飛び込んだからかもしれませんね(確実なことは言えませんが)。おかげで千葉ロッテ、何だかチーム全体がさらに強くなりそうな予感です。
企業に限らず、様々な組織において、周囲の人とのかかわりがうまくいっていなくて、自分のもっている実力を発揮できないことはよくあります。高いビジネススキルをもっていても、コミュニケーションにかかわるスキルが高くても、それを発揮できないのは、周囲の人間とうまくいっていないから、というのはよく聴く話です。
こうしてみると、経営にインパクトを与える数字を残せる力も、それにつながるための様々なビジネススキルの発揮も、これらができるのは、人とのかかわりがうまくいっているからではないでしょうか。私は、かつて会社員のときには、職場の人間関係で苦労してきたことがありましたが、最後に在籍した企業では、周りの社員からの信頼を得て成果を残すことができました。何か周りから信頼されるだけの結果を出せば、さらに組織で必要とされる人になります。そういう人になるためには、周囲の人たちとのコミュニケーションにかかわるスキルは欠かせませんし、人とのかかわり方について問題ない状況をつくっておかなければならないでしょう。
改めて実感します。仕事で成果を出すためには、経営が続けられるためには、社員のコミュニケーションにかかわるスキルが必要だということです。それがなぜ必要か、今後、何回かに分けて書いていければと思います。

夕方、今日は富士山が顔を出してくれました。この景色が好きです。
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