
もう少しでこの長雨の1か月半の期間が終わりそう?なのでしょうか。まだまだ雲の厚く立ち込める日が続きます。スカッと晴れてくれると有難いなぁと思いながら、一歩一歩進む日々です。富士山がなかなか見えない・・・
さて、昨夜は、私が会員として活動をしている、日本プロフェッショナル講師協会™の会員の方々に向けて、ZOOMセミナーで講師を務めさせていただきました。協会の方々には、貴重な機会をいただき感謝申し上げます。ありがとうございました。
昨日は約80名の方が全国各地からオンラインでつないで聴講していただき、本当に有難かったです。日々研修講師としてご活躍されていてお忙しいなか、耳だけでお付き合いくださった方も多数いて、また、最初の1時間だけでもということでご参加くださった方も多数いて、私もやる気がみなぎった状態でやらせていただきました。
今回のセミナーテーマは、「研修講師が仕事を獲得するための営業戦略の『い・ろ・は』」です。先般、ある地元の中小企業さんでも営業に関するセミナーをやらせていただきましたが、そのときとは聴講される方々が全く違いますので、切り口を変えてお話をさせていただきました。このように、いつも私は相手や場によって毎回アレンジをするようにしています。ですので、全く同じ資料を使い回ししたことはありません!(笑)。
特に今回は、研修という無形の商材を営業する、という方々のために、「価値」というキーワードを前面に押し出しました。価値で勝ちにいく、というキーワードを盛り込みながら、研修講師の方々がお客様に訴求できる価値とはなんだろうかという観点で、いくつかのワークに取り組んでいただきながら、ご自分の価値について考えていただきました。
一方で、顧客の課題もとても大切な視点になります。この「顧客」という部分についてもこだわりながら内容を構成しました。様々な顧客(研修受講者・研修受講者のいる会社の人材開発担当・研修会社の方々)の課題をしっかりとつかんでいただいたうえで、研修講師として訴えたい価値について検討していただきました。
この考え方は、かつて私が在籍していた会社で培ってきた経験をふんだんに盛り込んでいます。研修を販売する営業パーソン(営業マネージャー)としての経験、そして、営業コンサルティング会社で、いくつかの会社の方々にコンサルティングを通して成果創出の支援をしてきた経験などです。様々な経験が活かしていくという観点を大切にして進めました。
私は、理論も大切ですし、様々なデータも大事だと思います。こうしたものが更に説得力が増すことは確かです。ただ、聴講する立場にたったときに、理論やデータというものは、なかなか印象に残らないものです。何度も目にすれば勝手に覚えてしまうくらいになりますが、それにこだわりすぎても頭でっかちになってしまうような気がします。
そこで、実際に自分が経験したことを語ることで誰かのために貢献できないだろうか、ということをよく考えます。経験の話が印象に残っていて、その経験を聴いたうえで、「自分だったらどうなのかな」と置き換えて考える機会が得られるのではないかと思います。そして、経験を語ることによって、講師と同じ経験をする必要はないのですが、聴いた経験に関する話を自分の領域に置き換えて活かせそうなポイントをすくいあげていただき、自分の仕事に活かしていただきたいとの想いが根底にあります。その想いを大切にして今回もお話をさせていただいたつもりです。
私は、研修講師としては、今回の受講者の方々からすればまだまだ未熟な存在であると思っています。ただ、講師としての経験やスキルよりも、現場での研修にかかわる経験は人一倍多くもっているとの自負があります。そして、その経験を誰かに伝えたいという想いは強くもっています。ですので、研修を販売する営業パーソンという立場での経験、そして、その営業という業務を分析していくと見えてくる考え方。これらをミックスして、研修や営業の現場のたたき上げ(刑事さんみたいですが)だからこそ、説得力をもって話せるポイントを整理して話をしました。
過去にこうしたセミナーで講師をさせていただくときというのは、ついつい無意識のうちに、見えない相手との比較モードに入ってしまい、そこで勝手に負けるイメージを持ってしまうことが多かったものです。しかし、昨年独立して合同会社富士みらいクリエイションを立ち上げて1年、コロナ禍で様々な危機を乗り越えてきた今は、こうしたセミナーで話をする際には、誰かと比較して話をするのは無意味だと思うようになりました。むしろ、聴講して下さる方々に想いを傾けて、自分の準備してきたことを誠意をこめて話すことが一番ではないかと考えられるようになりました。ですので、講師としてのキャリアが十分過ぎるくらいの方々に対しても、私の経験を踏まえて、特に研修営業における価値の必要性について堂々と話せたように思います。
ご聴講してくださったある方がおっしゃっていたのですが、研修講師にとっては「コロナ禍だからチャンス」ではないでしょうか。これをチャンスととらえるためには、一度ご自身の活動に対してブレーキを踏んで立ち止まってみて、再度しっかりとした準備をすることが必要ではないかということです。準備をしっかりとすることこそが、まさに「戦いを略する」ことになるわけです。戦略とは戦いを略することです。価値を磨いていけば、深くお付き合いしていただけるお客様に必ずや巡りあえるでしょう!
新型コロナウイルスという大きな環境変化を伴う事象のもとで、最近はクラスターに研修が絡んでいることもあって、正直なところ研修業界は今は逆風気味だと感じています。ただ、そこで不利な部分はあるかもしれませんが、見方を変えれば他にできることなんてたくさんあります。最たるものがオンライン研修に対しても営業できる力、価値を訴求できる力でしょうし、他にも研修講師としての自分や顧客の方々に目を向けてみると、課題を解決できるポイントは発見できそうです。研修講師の方々が、コロナ禍の危機を乗りこえていくためにも、今一度、研修講師としての自分の「価値」は何かを分析し、市場で「勝ち」星をつけられる存在になっていくことができるのではないかと、誰にでもそういうチャンスがあるのではないかと、私は思います。
静岡県という一つの地域で、同じお立場の方々と協力できる部分や貢献できる部分は一緒になって取り組んでいきたい想いはあります。地域だけでなく、職域においてもそれは同じ想いです。もし今後も、なにか貢献できることがあれば、今回のような営業にかかわる経験を軸にして、「営業戦略を考えていけば勝てるポイントは見つけられる」ということを、これからも伝えていけるようにしたいと思います。
貴重な機会をいただいた日本プロフェッショナル講師協会™の事務局の皆さん、会員でご聴講くださった皆さん、改めてありがとうございました!!

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