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コロナ後の世界を見据えて必要な課題設定力

新型コロナウイルスの影響が徐々に落ち着き始める未来に向かって、いったいどのようなことをすればいいか考え始めていますでしょうか?「現実はまだまだそうもいっていられない」というところもあるかと思います。まずは当面の資金を確保したうえで、コロナがある程度落ち着き始めるのを見据え、未来に向かってどのような戦略を立てているかを考え始めていくことが必要でしょう。そこには、人材育成の視点も含まれてくるのではないでしょうか。

あるコラムを拝読したときには、人材育成にかける時間は今年いっぱいは無理のような話が出ていました。優先順位をつけるとなれば、最後だという話です。それを、人材育成の専門家の方々が言っているので、驚きましたが・・・まあ、そのくらいの悲観論も一方ではあるということです。

私は、人材育成に時間とお金をかけるタイミングはどの段階でも構わないとは思います。ただ、何の施策もなく後回しにするというのは「果たしてそれでいいのか?」という疑問をもちます。そもそも、育成を進めないあるは止める(一時的なのは仕方ないとしても)という考え方があることで、「重要だけど緊急性がない育成の施策は後回し」という仕事のスタイルが出来上がるように思うのです。様々な緊急対応だけをやり続けていて疲弊しているような、長期的な視点に立った思考のできないビジネスパーソンが考えるような発想になってしまうのでは、と思います。そもそも新入社員の育成に関しては、今の段階を逃したらいつやるのだということになりますね。

緊急でやらなければならないことはやらなくてもいい、ということではありません。緊急性があることはやらなければならないのは当然のことです。大型連休があけて、徐々にコロナの後の社会について考え始めている今、経営の立て直しとともに、その一環で、人材の育成や社員の心の部分を守る施策に取り組む必要はありますね。そのときに、助成金を活用して社員教育を推進しようという発想が出てくるのではないでしょうか。ただ、ここでも、「お金がもらえるのならばついでに社員教育をしよう」、という発想ではなく、「社員教育を進めていくのだから助成金を活用しよう」という発想であることが必要だと私は思います。お金ありきで人材育成を考えていくことは避ける必要があります。

先日紹介した「シン・二ホン」の中にもありました。AIなどによって加速していく技術の革新は、コロナがある程度収束を迎えようとしている今、再びその勢いがかなりのスピードを伴って起こってくると思われます。今回のような社会を揺るがす大きな問題を解決するためにも、通信技術の革新や、AI化、自働化の進展などは欠かせないものになるからです。様々なデータの集積や、手慣れてルーティン化された業務プロセスの進行などは、単なる業務の効率化だけでなく、人の密集による状況を阻止してウイルス感染を防ぐためにも必要になるのです。

加速していく世の中の変化に対応し、様々な技術を活かしていく力を養うためには、課題解決能力を身につけることは必要です。「現状とあるべき姿のギャップ」を把握し、そこに存在する「問題」をいかにして解決するか?問題のなかに含まれる、自分たちにとってあるべき姿に到達するために欠かせない課題を設定して、それを解決して乗り越えていかなければならないとなります。課題解決への道のりは、決して平たんに続く道のような簡単なものではありません。日々様々な事象に対して、五感をフルに活用しながら感じたことを活かしたうえで、課題をまず設定する力を身につけなければならないでしょう。

課題解決力は、多くのビジネスパーソンが苦手にしているものです。物事をしっかりと捉えて課題を設定することをやらなければ、本質的な解決にはたどりつきませんね。今までの知識や経験といった、自分自身の保有するデータベースを使い、一つの形をみながら様々な発想をアウトプットできる力が課題設定には欠かせないでしょう。発明王で有名なエジソンは、学校の先生を困らせるような質問ばかりをして、学校を辞めざるをえない結果になったそうです。彼は学校の先生を困らせたのではなく、質問をすることで自分が考えていた疑問をぶつけたことが頻繁にあったようです。ビジネスパーソンとしては、様々な目の前の事象をしっかりととらえたときには、目の前でどのようなことが起こっているのかを考え、疑問をもてるようになることが必要でしょう。

課題解決のためには、まずは課題設定力を磨くことが必要になります。現状とあるべき姿を捉えることが問題を考える基礎になります。そう考えますと、課題解決能力をつけるためには、より若い世代から段階的に鍛えていかなければ難しいでしょう。物事全体を俯瞰して、目の前だけでなく、その前後にある過去や未来に広がる全体像を見て課題を設定していく必要があります。そこに行きつくのに、まずは自分の目の前にある事象から何かを発想する力を磨いていってはいかがでしょうか?

これらをみて、課題解決のヒントを考えてみてはいかがでしょうか?皿の中に入っている24個のドミノを使いながら発想を膨らます。あるべき姿をドミノを使って考える。そこから逆算すると課題を設定できるかもしれませんね。こうしたものをうまく活かして、まずは自身のいる場における課題設定につなげてみてはいかがでしょうか。

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