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コロナ禍での人材育成4つのポイント~ゴールデンウィーク明け以降の育成は大切!~

天気が良かった土曜日。どこにコロナがあるのか、と言いたくなるような好天の景色です。しかし、やはりマスクをしている人たちを多く見かけると、新型コロナウイルスの脅威と隣り合わせなのだと感じます。目に見えないウイルスとの戦いはまだまだ続きますね。しっかりと対策をしないといけないですね。

これから様々な企業やお店などがお休みをされる状況になり、対面接触をできるだけ避けようという動きもみられます。ゴールデンウィークに入る来週を待たずに、既に休業をされているところもあります。こうした期間に何をするのか、とても大切な時期だと思います。休業期間に何をしたかが、この後の活動を左右するのではないでしょうか。

私がかかわっているのはビジネス現場の人材育成の分野です。やはりこの時期に新たな力を発揮できる社員をどの程度育成できるかが重要です。例年、ゴールデンウィーク明けになって現場でのOJTが本格化すると、退職してしまったり、精神的に厳しい状況になって休職してしまう社員が出てきます。休職まではせずとも、無断欠勤や遅刻をする社員も出る可能性があります。今年は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、ただでさえ非対面のコミュニケーションの時間が多くなっており、以前にも書いたように、社員同士のコミュニケーションに不安を残す状況が発生してしまうのではないでしょうか。

4月の数日間の集合研修が一つのきっかけになり、その後のOJTによって新たに力を発揮できる社員がより成長していくことになります。最初の集合研修は、社会人の入り口にたって気持ちを変えるとともに、社会人として必要な作法や思考を身につけるためには欠かせません。最初の数日間ですべてを理解できるわけではないため、学んだことをいかに自然とできる社員に育成していくか。そのためにも職場でのOJTが欠かせません。

ただ、ゴールデンウィーク明けから、職場でのOJTが例年通りにできるようになるかそれはまだわかりません。自宅待機や事業所閉鎖などの措置がとられるとなれば、現場で顔を突き合わせてできる研修やOJTに支障が出ます。在宅勤務、あるいは、オンラインでの研修を行う可能性もあります。工場の場合には、操業していればその場で機械や設備を使って行うことはできますが、そうでない場合には、別の方法での研修を行うことになるでしょう。

ゴールデンウィーク明け、どのような研修を行っていくか。そのためのポイントをいくつかまとめておきます。

1.コミュニケーションスキルの理解度、実践度を確認

新入社員たちの緊張をほぐすことなく、職場に不慣れな状況でいきなり業務開始となれば、お互いに気持ちがぎくしゃくしてしまいます。やるべきことをやらないことも多く出てきてしまうかもしれません。まず基本的なコミュニケーションに関わるスキルのチェックをしてください。話す(伝える)こと、聴くこと。報告・連絡・相談を行うこと。改めて社員同士で自己紹介をして、お互いを知ることを朝礼などの時間を使って行ってもいいでしょう。こちらのブログも参考にしていただき、コミュニケーションが活発に行われるような職場にしていくのも一つの方法です。

2.基本行動の徹底を図る

挨拶、清掃、声がけ、指差し確認、返事、あるいは5Sなど、人間力が問われる行動の徹底を図りましょう。非対面でのコミュニケーションの時間や、気持ちの緩んだ時間が続くと、基本的な行動をする時間が疎かにされてしまいがちです。気持ちが緩んだままになっていると、報連相の遅滞によるクレームの発生や人的なミスによる事故にもつながりかねません。一つ一つの基本行動の徹底が、新型コロナウイルス感染症の拡大前と比べても、同じ、あるいはそれ以上にできているのか確認しましょう。

3.管理者・指導者のマネジメントスキルを確認

管理者や指導者のマネジメントにも影響は出てくるでしょう。部下との非対面期間が長くなるほど、対面でいざ一緒に仕事を進めるとなったときに、どう部下と接していいかわからない、と戸惑ってしまうのも考えられます。感情が乱れてしまえば、言葉も乱れてパワハラを引き起こすきっかけになります。また、冗談を言ったつもりが大きな問題になることもありえます。

部下が安心して働けるようにするためには、管理者や指導者が、優しい眼差しで部下と接することが欠かせません。安全安心が担保された職場であるように、職場の環境を整備しましょう。そのうえで、業務プロセスの管理や行動管理をしなければ、職場の雰囲気が悪いままで仕事が始まってしまうかもしれません。私が月曜日の朝の仕事が始まる時間や休み明けが嫌だったのは、上司が部下に怒る場面が日常的だったからです。いきなり週の始めから怒られて、職場の雰囲気が悪いままで仕事が始まれば、その後の部下の行動は萎縮したままになってしまいます。私も萎縮してもう嫌になって気持ちがだめになることがしばしばでした。本当に苦しいんです。

社会の情勢が例年よりも不安な部分が多いので、そういうことも大きく作用する可能性があります。マネジメントは、特に部下の心のマネジメントも含めて、十分に注意をする必要があります。

4.オンラインに慣れる

ゴールデンウィークが明けても、業務のスタイルがオンライン主体になることが想定されます。研修自体もオンラインで実施される可能性もあるでしょう。緊急事態宣言が出ている地域に本社や事業所がある場合には、離れた状態での仕事が続きますので、オンラインでの会議や研修などに慣れておく必要があります。オンラインの場面で、イラっして感情を爆発させたり、言葉を早口でまくし立てるなどの行為は特にやってはいけないと思います。相手の表情がはっきり見えますし、感情が爆発した状態で言葉をぶつければ、相手には言葉が全く聴き取れないでしょう。大事な言葉は何度もと繰り返して伝えるように心がけましょう。また、事前に資料は展開して必ず目を通してもらうようにします。参加する人たちが目を通しているかことを前提にして会議をすれば、全員が発言する機会をもてそうです。オンラインでも効果的に進められるでしょう。オンラインで活用するツールもそうですが、オンラインの環境や使用するツールに慣れて業務を進められるようにしましょう。働き方改革にもつながる取り組みとなるでしょう。

今年の職場での人材育成や研修は、今まで以上に入念に計画を立ててやっていかなければ、新入社員を始め、社員の基盤ができずに突っ走ってしまうことになります。一時的には直面する課題を切り抜けられても、計画的な育成を行わなければ、組織としての総合力も上がっていきません。資金を融通できても、予定通りにモノやサービスが売れない、つくれない体制では不安が残ったままになってしまいます。コロナによってもたらされる様々な変化を乗り越えていきながら、成長を促進していくようにしましょう。

今年度は、前年の売り上げが10%減少(コロナの特例で4月1日から6月30日まで5%売り上げ減少でOK)するなどによって受けられる、雇用調整助成金などの受給要件が緩和されています。各都道府県の労働局などに要件の確認をとりながら、将来の人材に対しての投資を進めていくことが得策と思われます。休業の補償をするための助成金という位置づけも大切ですが、教育訓練(研修)のための助成金、と位置づけて活用するのも一つの方法です。助成金を活かして、コロナによってもたらされたピンチを救えるような人材を育成するために活用してみてはいかがでしょうか?研修内容の要件もオンライン研修が認められるなど、従来よりも緩和されていますので、うまく活かしてみてください。

ただ、お金をもらうだけではなく、どのような人材を育成するために投資するのか?ゴールデンウィーク、そしてその後を見据えて、さまざまな変化を捉えながら、どのような教育を行っていくのか。十分に検討して実行に移して下さい。

必要であれば、私も微力ながらお手伝いできますので!!

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