新型コロナウイルス感染症によって亡くなった志村けんさん。私はとても好きでした。私はドリフターズの「8時だよ!全員集合」を見て育った世代です。小さなテレビを祖母と一緒にみながら大笑いしていました。「ヒゲのダンス」を真似したり、カラスの歌を歌ったりと、ドリフのコントで笑っていたのが懐かしいです。今でもドリフのコントの場面が思い浮かびます。
志村けんさんが亡くなってもう2週間ぐらいたつのでしょうか。今でも様々なテレビ番組で追悼のコメントを出す方がいて、存在の大きな人だったんだなって感じます。ネット記事も多く出ていて、志村さんのコントに対しての姿勢や、様々な生き方、考え方に関して書かれたものを拝見しています。気づいたらずっと読んでいて、「あ、時間が経ってしまった」と思うこともしばしばです。
志村さんのことを語る様々な記事の中で、志村さんご自身もおっしゃっていたのは、「時間を守る」ということです。(参考:「志村流」)「遅刻をすると一日が『すいません』で始まる。おれは一日の始まりを『すいません』で始めたくはない」とおっしゃっていたそうです。
この言葉を読んでとても心に響きました。たしかに、一日の始まりに、しかめっ面でお互いに嫌な顔をして嫌な気持ちになるのはご免です。一日の始まりは気持ちよくありたいですよね。笑顔でさわやかに「おはようございます」、あるいは、「宜しくお願いいたします」「今日一日お世話になります」などと挨拶するところから始めたいものです。そうでなければ、人との関係がギクシャクしてしまいます。時間を守らずに遅刻をしてしまったばっかりに、一日が嫌な気持ちで始まるものになってしまうのは辛いです。
私が先週登壇した新入社員研修では、社会人意識に関するところで、あいさつや時間を守ることについてふれました。あいさつは、気持ちよくお互いの関係をよくするためには欠かせない行動です。お互いの存在を承認し合う行為でもありますね。
時間については、誰もが平等にあるものですから、その平等にあるものを侵害してしまっては、嫌な気持ちになってしまいます。そのようにならないためにも、出会いの最初はさわやかに挨拶をしたい。いきなり「いやいやぁー、遅れてすいません」などとは言いたくないですね。
私は、恥ずかしながら、何度か時間を守れずに遅刻をしてしまったことがありました。しかも自分の行動管理の甘さでそのような失態を招いたこともあります。時間を間違える、メモに書いていなくて失念する、など。時間管理に関しての失敗は、あらゆるチャンスを逸してしまいます。商談において、一度の大幅な遅刻があったために出入りを禁止にされてしまったところもあるくらいです。そのくらい、相手との関係性を犯してしまう怖いものなのです。
時間を守ることに関しては、こうした数々の失敗のおかげで敏感になりました。そして、今回の志村けんさんの話を聴いて、「たしかにそうだ」、と改めて時間を守ることの大切さを実感したのです。一日の最初が「すいません」では、お互いに気持ちにわだかまりのある状態で始まる場合がほとんどです。なかには笑って許してくださる方もいますが、仮にそうであっても、遅刻した側からすれば、なにか負い目のようなものを感じてしまって、簡単に忘れられるものではないのです。
職場において挨拶や時間管理が大切なことは言うまでもありません。幸せを実感できるようにするためのファーストステップが、まさに、お互いを思いやる挨拶や時間管理なのです。いずれも行動一つで相手を不快にさせてしまうもの。十分に気をつけないといけませんね。ただでさえ、今は新型コロナウイルスのこともあって、お互いの関係がギクシャクしやすい空気が場所によっては生まれています。お互いに笑顔になって物事をスタートさせるためにも、時間を守ることを改めて徹底していかなければならないですね。
一日が「すいません」ではなく、感謝の気持ちの「ありがとう」で始められますように。幸せを実感できる社会になりますように。

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