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全社員参加の会議に工夫を!働きがいと幸せを実感できる職場にしよう!

新型コロナウイルス感染症のようなリスクが拡大し、企業でなにか対応を迫られるような状況があるときには、改めてその組織力の強さが問われます。組織力の有無をどのようにして図るか、それはなかなか明確にわかるものではありません。ただ、組織の力を強くするためには、個々のメンバーがその企業の状況をどれだけ把握しているかが必要になるといえるのではないでしょうか。

「最高の働きがいの創り方」で取り上げられているのは、株式会社コンカーという外資系のIT関連企業の話です。この本の著者でもあるコンカーの代表取締役社長の三村真宗氏は、自社で4半期に1回、オールハンズミーティングという会議を開き、自社の経営状態や事業の状況などを全社員に向けて発信する場を設けています。また、年に1回、オフサイトミーティングという会議で、自社の問題や未来を全社員で議論する場を設けています。こうして、企業の取り組みを社員に包み隠さず話しているそうです。

オールハンズミーティングは社員の視座を高め、そして同時に経営に対する信頼感を強める効果があります。(中略)社員とは夢と危機意識をいつも共有する―そんな経営を今後も続けていきたいと考えています。

2つのミーティングによって、三村氏は、ふだんの業務の時間に加えて社員との意識の共有に時間をかけています。こうしてお互いに社長と社員が包み隠さずに話ができるということが、社員のモチベ―ションの向上や仕事へのやりがいを高める結果になっているように思います。それだけでなく、連続して業績を伸ばす結果をもたらすことにもなっているのでしょう。

2つのミーティングのうち、オフサイトミーティングは、合宿形式で行っていてふだんの仕事とは離れた場で行っているそうです。そのときのルールとして、以下のようなものを掲げていると書の中で述べています。

・自分の職種や立場をいったん忘れる ・考えの異なる意見には、否定ではなく、改善(発展と結合)を ・議論のときは積極的に発言する ・聴くときは、傾聴し思考する ・前向きに、建設的に ・PC、スマホによる内職は厳禁

こういったルールを決めて、社員同士の活発な議論を促進するようにしているそうです。ちなみに、株式会社コンカーは2010年設立の会社で、2012年の合宿時には20名にも満たなかった会社ですが2018年には従業員170名の会社になっていました。社員が大幅に増えても、同じルールで全社員参加でオフサイトミーティングは行われているそうです。これは、決してこの会社だから特別というものではないでしょう。ちょっとした工夫によって、組織の力を強める結果をもたらすように思います。

かつて私が所属していた会社の中には、全社員でこういった会議を行うと、会議全体の雰囲気が険悪になってしまうようなところがありました。会議で情報自体は明らかになるのですが、その情報に基づいて話が展開し、なかには、なにか全体に対して不安や恐怖、嫌悪感をあおるようなアクションをする幹部や管理職、社員がいて、私は、会議に出る事がとても憂鬱になっていました。会議に出ると考えて不安な気持ちを増幅させたことが、自律神経失調症を悪化させた要因にもなっていたように、今は思っています。こんな状況ですから、働きがいなんてものは皆無でした。会議のルールを仮に決めたとしても守られないですし、そもそもルールを決めるような概念もなかったですね。

全社員が参加する会議において、ルールを予め企業のトップや幹部が音頭をとりながら社員の総意で決めていくような、しかもそれはトップが威圧的にではなく、社員も明るい気持ちになって決めていく。そんな空気があるといいですね。組織の中で都合の良い情報も悪い情報も、いろんな情報を共有しあいながら、時には社員全員が集まって話をする。こうした取り組みは、社員がみな同じ方向を向いているからこそできるものです。包み隠さずにできるということが、職場の空気を良くするポイントであるのかもしれません。

業績をあげている企業というのは、どんなに厳しい環境の下であっても、社員全員が、不安や恐怖、嫌悪感をもつことなく参加できるような話し合いによって課題を抽出し、危機意識を持ちつつも、明るい未来を見据えて施策を立案しているので、着実に実行に結びつけています。施策を決めて立案、実行する段になっても、社員の誰かだけに責任を押し付けることはしません。コンカーの場合には、施策を立案して実行すると自ら申し出た複数人で部門横断型のプロジェクトを決めて取り組んでいるのです。

こういった取り組みを見てみると、社員は働きがいや幸せな気持ちをもっているのではないかと感じます。実際にコンカーは、「2018年度働きがいのある会社ランキング」(中規模部門)で1位に輝いたことのある企業なのです。業績をあげている企業は、働きがいをもった社員であふれているのではないでしょうか。彼らはお互いに、会議だけでなく、業務の様々な場面でコミュニケーションをとりあっていることも、この本のなかから明らかになっています。

働きがいをもった社員であふれるような企業にするためには、様々な方法があるでしょう。その中でも、コンカーのように、社長と社員がどんな情報も包み隠さず話せる仕掛けをつくることや、お互いを尊重して自由に話せる空気をつくることは欠かせないといえます。働くことに幸せや働きがいを感じる社員の存在が、組織を強くし業績を押し上げていくのです。会議等の場面に工夫するなどして、お互いに社員同士が働きがいを感じられるような仕掛けをつくっていきましょう!幸せな職場づくりの一歩として!

※おかげさまで、今日から富士みらいクリエイションは、第2期に入りました。引き続きよろしくお願いいたします。

参考:第2期スタートのお知らせ

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