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会議の「見える化」を追求する!~まちの会議のやり方実践ゼミ第5回~

今年の夏から始まった「まちの会議のやり方実践ゼミ」は第5回。私の出番は今回までとなります。

明け方から気持ちが入っていました。準備もして、昨日のブログも書いて、という感じで朝から活動しました。まだ6時過ぎくらいから静かなリビングで心を落ち着けていざ出発。

今日のまちゼミは「グラフィック・レコーディング」が大きなテーマでした。グラレコというと絵を描くイメージがありますが、厳密には絵を描くことではありません。あくまでも、「議論の見える化」が大きな目的です。グラレコの場合もありますし、スクライブするという言い方もあります。一体今どこに話が及んでいるのかを明確にするための役割がグラレコということになります。

いざ紙に書いてみるとなかなか難しさを感じます。一緒にこれまでファシリテーターをやってきたズミさん(富士市の大学生)が、ペンの持ち方や色の使い方などを解説。これはすぐに使えるテクニックですね。

彼のファシリテーターぶりも、徐々にファシリテーターの型というか、そんなものが出来てきています。実践の積み重ねがものを言う。そんな印象を一緒にまちゼミをやってきて感じました。

さて、今日の解説講義では、グラレコの意義(見える化について)、それから、全体に対しての発言の促進法、そして合意形成やしめくくりなどについてお話をしました。発言を促進する方法については、質問を投げかけるだけでなく相手の様子をよく観察するのが必要になることを伝えました。また、「確認」については、議論の見える化が「確認」しやすくすることをお伝えしました。他、グラレコを軸にして時間管理の意味や締めくくりについての注意事項をお話しました。

結局は、グラレコが様々なところに影響を及ぼすという意味なのです。記録があるからこそ、会議において様々なことができるのです。議論の確認、仕切り直し、投げかけなど、議論のある意味もとになるので、お互いに理解できるようなものを記録することが必要になります。上手に絵が描けなくてもOKです。

第1回は「1対1のコミュニケーション」、第2回は「会議の準備」、第3回は「会議の雰囲気を和らげる」、第4回は「拡散と収束、投げかけの質問例」、第5回は「見える化とそれに基づいた確認としめくくり」ということで、講義の内容は構成しております。各回の講義資料を足していくと、40~45ページほどの資料になります。これに基づいて更に問題意識を深めていきながら、出版企画や研修プログラム構成に活かしていけそうです。

私も皆さんと同じように学ばせていただいたゼミでした。次回は12月。12月は私も一参加者として関わります。防災をテーマに話をしあう場になるのをねらっていきます。

さて、私がこの「まちの会議のやり方実践ゼミ」の講師を引き受けた理由を改めて考えてみました。一緒にやっているのがズミさんというのもあるのですが、必ずしもそれだけではありません。大きな理由が二つあります。

1つは、業務改善などの方法として着目したからです。労働時間を分析していくと、もっと削減できそうな会議の時間があると思うのです。目的の無い、無駄な会議をなくしていくことで、仕事の生産性の向上に取り組めるということです。

そしてもう1つは、コミュニケーション力の高い市民の方々の育成を支援するためです。老若男女問わず、コミュニケーション力の高い人たちが集まっている「まち」は、まちを元気にしていくことができるように思います。まち全体のコミュニケーションスキルの向上が、いざという時の様々な問題解決に役立ちます。会議を開いて何かに取り組むことや、緊急事態に対して結束することにも寄与するように思います。単に話す、聴くだけでなく、そこから新しい解決策やアイデアを出していくためには、それらを出していく場を無駄なく動かせる力が欠かせません。その原点がコミュニケーションであると思っています。

会議はコミュニケーションの集積です。良いものが集まって知恵になることもあるし、やり方が悪ければごみのような処分しなければいけない時間を創り出してしまうことにもなりかねません。こうした集積を良いもので満たすためには、一人一人のコミュニケーションの力を磨くことが欠かせないと思います。会議のやり方を見直していくことを通して、まちの一人一人がコミュニケーションのスキルを高めていくことにつなげていければという想いです。

来年は第2期の「まちの会議のやり方実践ゼミ」となります。第1期とはまた違った内容で「ワークショップ」を掘り下げていきます。あちこちで行われているワークショップを掘り下げて考えていく時間を創り出していきます。WSD(ワークショップデザイナー)として、まちの皆さんが「ワークショップ」をしっかりと捉えていけるようにしていきますよ!

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