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既存の顧客から新規案件の注文をいただくには?~既存の顧客から新規注文をいただくための5つのポイント~

昨日は、大手国内メーカーさんの成果発表会で、東京・丸の内に行ってきました。主に製造と工事を一貫して行う企業の方々が中心でした。建設関連の業界の方々を相手にする営業の方々ですので、いかに、多くの人に出会えるかが勝負です。そういったやり方を組織として定着させるための方法を考えて実践し、新規案件開拓で予算を半期でクリアする勢いの成果を出されたと発表されたことが印象的でした。

このメーカーさんの例に限らず、営業活動をするうえで大切なことは、いかに案件を前に進められるかという点です。新しい取引をしていただくためのお客様を探すことが重要になりますが、今回は、既にお取引のある顧客、いわゆる既存の顧客への営業活動において、新しい注文を獲得するための活動のポイントを整理してみようと思います。

営業で売り上げを拡大するためには、新規開拓、いわゆる新しい顧客の開拓に注力される場合が多いのですが、新規開拓は決して簡単ではありませんし、仮にそこで全くの新規のお客様を開拓できても、果たして自社にとってプラスになるかといったら、必ずしもそうではないケースがほとんどです。特に法人営業を行うメーカーや商社の場合には、そういった特徴があります。

そこで、多くの組織においては、既存の顧客にさらに注文をしていただいて更に顧客からの支持を得るための営業活動を強化する動きが見られます。特にある程度顧客が固定化しているルートセールス型の営業の方々にとっては、更に取引を拡大させていくことは、必ずしも容易ではありません。

なぜか?以下のような理由が考えられるからです。

1.既に価格、納期などが慣習的に決まっていて、それらを急に変えようとすると嫌がる。今までの決まっていることを変えるような、面倒なことはしたくないというのが本音。

2.顧客にとって有利になる部分がなくなってしまうのを嫌がる。なにか融通してもらっていたことが急になくなると考えると、諸々社内調整をする必要があり、上司や関係各所を巻き込んだ稟議が必要になり面倒である。

3.使い勝手が悪くなってしまう。今までの取引先が様々なカスタマイズに応じてくれたのに、お付き合いする取引先が変わってしまうと、顧客側の要望が通りにくくなる。新しい取引先が、ニーズに応えてくれないのではないかという不安感・不信感が垣間見える。

概ねこのような理由が挙げられます(これだけとは限りませんが)。顧客からすれば、急な変化が起こることで、その変化に対してかけなければいけない工数を考えると、ただでさえ今は「働き方改革」などで労働時間などの制約が厳しくなっているのに、もういい加減面倒なことはしたくないということになるわけです。

こうした状況を十分に念頭に置きながら、既存の顧客から更なる注文をいただくためには、何をどうすればいいのでしょうか?ルーティンワークの繰り返しで継続的に注文をいただくのは有難いのですが、さらにそこから1円でも多く、1個でも多く、1種類でも多く注文をいただくためには、どんな工夫がいるのでしょうか?ポイントをいくつかあげてみました。

1.顧客の話を聴く

「あたりまえじゃないか!」と言われそうですが、非常に重要です。顧客がふだん話していることを傾聴して理解できるスキルが必要ですし、記憶するための準備も必要です。納期、購買のタイミング、顧客にとってのその先の取引先、担当者の言動、仕事の進め方など、顧客の属する業界によっても様々な特徴があると思うので、それらをよく聴くようにしましょう。まさに「聴き上手が売れる営業だ」、という話もあるくらいですから。

2.顧客の問題を発見し、投げかける

顧客の問題、というのは大きく二つあって、一つは、まさにすぐに解決をしなければいけないものです。これは顧客も自覚しています。もう一方は、いわゆる課題といわれるものです。今後、長期的な視点にたったときに解決していかなければいけないものです。ただ、これは顧客が自覚していない場合もあります。営業側の視点でみると、解決する必要があるだろうという点を顧客に伝える必要があるというものです。それを投げかけて顧客に気づいてもらうのが、ある意味、顧客からしてみると、「ありがたい、助かる」と思えることになるでしょう。

3.顧客と類似の取引事例を紹介する

完全な競合会社の例は避けた方がいいのですが、なにか共通するところがあれば、それを事例として紹介すると関心をもってくれるでしょう。たとえば、同じような課題を抱えていた、同じような取引を考えていた、同じような組織体制の会社、などなど、共通しているポイントがあるかどうかを確認し、取引につながりそうな事例を紹介してみるといいでしょう。まったく同じように、とはならないとは思いますが、近い解決策を提示できればOKです。

4.顧客にとって役立つ情報を継続的に提供する

顧客の立場で、顧客にとって役立ちそうな情報を提供してあげましょう。顧客の視点からみた取引先の状況や、顧客の属する業界の資料、データ、他、顧客の競合会社の動きなどです。また、顧客の商品を使っている方の声を届けてあげる、あるいは、顧客の販路開拓を助言するなど、様々な役立ちそうな情報を発信するといいでしょう。一時的ではなく、継続的に提供することで、顧客との距離は縮まっていくでしょう。

5.顧客の「面倒」という気持ちを受け止め、その「面倒」を解決するための方策を一緒に考える

顧客の「面倒」という気持ちを受け止めるのは重要です。「いやいや、面倒じゃないですよ、そんなことはないですよ」などと、面倒だという顧客の言葉を頭ごなしに否定してはやめましょう。面倒だと思っていらっしゃるということを、しっかりと受け止めましょう。そして、面倒、ということが解決できればいいのであれば、面倒でないやり方を一緒に考えるといいでしょう。まるで、顧客側の従業員であるかのような気持ちになって取り組むことが必要です。

概ねこのようなポイントをおさえておくと、既存の顧客の方々からさらなる新規の注文をいただける可能性が高くなるでしょう。昨今は、既存の顧客を大切にしていかなければ、新しい取引を増やすのは難しいという市場が多いと思われます。顧客との関係性がある程度固着化していてそこを崩していくわけですから、決して簡単なことではありません。ただ、どのような顧客でも、大切だという気持ちをもって営業活動に取り組めば、きっと新しい注文に結びつくのではないでしょうか。参考にしていただければ幸いです。

今日は、午前中は、こちらで商社の営業の方々との打ち合わせをしておりました。最近は、WEBでの会議もできるようになって、とても仕事がしやすくなっています。もちろん、対面での打ち合わせも承っております。営業の販路開拓、既存顧客の新規案件拡大施策のご相談など、お気軽にどうぞ!

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