今日で連休も終わりですね。会社員のときには、連休明けは気持ちが塞がることが多かったのですが、今はそんなことはなく、「いよいよいろいろとまた動くのかな」という気持ちの期待感が強いです。
会社員のとき、職場であったことの一つですが、部下に対しての指導での苦い経験です。私には、当時対応が苦手な部下が二人いて、正直やり辛くて困っていました。二人も私とのかかわりを苦手にしていた様子が伝わってきました。周りからも、「あの二人は扱いにくいし問題児。大変だね」とよく言われるような二人でした。扱いにくいし、やりにくい。社内的にもそういう声があった二人で会ったことは事実です。どうかかわっていったらいいか、悩みながら仕事をする日々でした。なんとか気力で持ちこたえてはいました。
そういう気持ちは相手に伝わるのです。相手への期待を口にし続けていれば、その期待に相手はこたえて成長する。しかし、その逆で、相手への批判、不満の気持ちを抱え、期待をほとんど持たないで言葉をかければ、その通りの結果にしかならず、期待通りにはならないのです。同じチームの部下であれば、上司の足をひっぱるのです。前者のことを、よく心理学では「ピグマリオン効果」といいます。一方で後者は「ゴーレム効果」といいます。
そして、その効果は現実の通りになりました。特にゴーレム効果。予算達成はできず、チームの雰囲気はどんどん悪くなりました。そして、更にアップした予算が次年度に課されることになりました。私は、チームで個人予算を振り分けるときに、期待できない部下の予算はあまりつけないようにしました。期待できないというニュアンスの話を年度初めに部下に伝えたせいで、部下との関係はどんどん悪化しました。ついには、部下二人からは呼び出されました。「課長としてしっかりやってほしい、ちゃんとやってください」と言われました。今でも、年明け1月早々(いわゆる年度始めでした)に、彼らに1階のオープンスペースに呼び出されて言われた場面は忘れていません。そして、このころからどうも耳の聞こえがおかしくなってきたのです。
あのときは、おそらく、今まで我慢していたものが一気に崩れて、だんだん気力が低下していったように思います。その要因は、上司との関係ではないかと当時は思いました。上司も正直苦手な人だったことは確かです。ただ、それ以上に、部下とのかかわりが辛かったです。思い通りにいかないし、期待には全く応えない。そんな部下たちに言われたことがとても響きました。部下を期待せずに、信じていないことをはっきりと口に出して伝えた結果です。相手を信じなかったことへの報いだったのでしょう。
その後転職してから、今度は私が部下として、上司からいろいろと言われて辛い思いをしました。上司からは、今までの考え方を否定するようなことを言われました。また、全然やったことが認められない、注意ばかりされていました。今思えば、上司の言っていることを信じないでやっていたことへの報いでしょうし、私自身も、当時の仕事には迷いばかりで自信もなかったです。ただ、中途入社でいろいろと厳しい目で見られるプレッシャーもあって、何とか取り繕うこともありました。そんな私に対して、厳しい言葉ばかりを言い続ける上司たちだったので、私はどんどん自信を失っていきました。上司とのかかわりも嫌になりました。自分を信じない、上司も信じない。そんな悪い流れが続いたのです。
そして、何とかその時の状況を克服し、今は自分を信じれるようになりました。身近に一緒にやっている妻の力も信じてやっています。今の仕事は、まだまだ軌道には乗りきれていないけど、不安はありません。むしろ信じることが根本にあり、出会う人たちの可能性を信じているからこそ、成長の可能性があるし、その姿が見えています。こうした良い流れは、無理やり引き寄せるものではなく、自然とやってくるべきときにやってくるものです。「信じることから始まる」のだと思います。自分に対して、相手に対して、期待感を込めた言葉をかけるからこそ実現できるのだと。まさにピグマリオン効果がもたらされるように思うのです。
かつての職場での様々な苦い経験も、こうして今、自分を信じて乗り越えて、それをもとにして会社員時代から研修やセミナーなどで伝えてきたからこそ、故郷に戻って独立したうえで、関わる人たちの成果に貢献できるチャンスを得たと思っているのです。
部下を信じられていない上司の方々に伝えたいのは、その考えを改めてみてはどうかということです。まずは、信じることを言葉にして部下に伝えてみませんか?そうすれば、すぐに劇的に部下は変わらずとも、少しずつ皆さんの期待通りの方向へ向かって変わっていくでしょう。ですので、時間がかかっても、彼らを信じて、上司である皆さんの右腕となれるように期待を伝えてあげてくださいね。私の失敗をマネしないでほしいです!

今朝は富士山が見えました。天気悪くなって見えなくなってしまいましたが、これからはこうしたきれいに見える日々も増えるでしょう。信じます!
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