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幸せな職場にするための設計図を描いてみませんか?~ブラックな職場をなくそう!~

私は、働くことが幸せだと感じられる職場を増やしていきたいと思っています。経営者の独りよがりでそう感じるのではなく、一緒に働く社員がそのように感じられるような職場です。ただ、現実はまだまだ世の中には「ブラック企業」「パワハラ職場」と呼ばれるような企業も多く、自分の職場がブラックだと思っている方も多いのではないでしょうか。

近年、パワハラに対しての意識が社会全体で広がっていることもあって、殴る蹴るなどのわかりやすいくらいのパワハラが横行するような職場は減っているように思います。しかし、まだまだブラック企業のような職場環境のもとで働いているという職場も多くあるというのが現実のように思います。そうでなければ、国として、パワハラに対しての取り組みを企業に対して、義務として要求するようなことはないでしょう。

たとえば、下記のような状況が職場で見られるかどうか確認してみてください。

「ひたすら終わりのない会議をやる。終了時間が事前に開示されるなどの会議のルールがない」

「会議は上司からの部下への説教の場。上司の説教は始まるととまらない。声を荒げる。」

「ふだんから上司の口汚い言動がされている。みんなそれで当たり前だと思っているので、新しく入社した社員が定着しない」

「部下は上司の指示を守らない。上司を困らせるために意図的にクレームを引き起こす」

「上司の上司と部下が業務上のやりとりをして、中間管理職の直属上司がないがしろにされる」

「上司からの指摘が細かい。しかも体のことまで指摘する。『やせろ』とか『育毛剤を買ったらどうだ』など。相手のためを思っての言動ではなく、自分の価値観に基づいて指摘している。」

「ちょっとしたことで上司が声を荒げて物を投げる」

「競合他社、他人の悪口を言いまくる」

「パワハラ的な言動をすることが部下の指導には必要と上司が公言している。だって自分も同じように指導されてきたから。これでは特に若手の社員は何も物が言えない」

「新しく入ったばかりの新入社員(学卒・中途両方)が困っていても、誰も声をかけようとしない」

「上司や先輩が自分の仕事のやり方を押しつけようとする。『おれもやったんだからお前もやれ』具体的なやり方は特に教えない。」

「『バカは死んでもなおらないから』という言葉を平気で部下に言う。その後他の部下にも八つ当たりする。おかげで他の社員が会社にこなくなってしまう。」

これらは実際に、私が見聞きしたことのある事象です。何度か転職もして同じ職場にずっといたわけではないので、他の方よりは多く経験しているのかもしれません。こうした行為によって、職場の空気はどんどん悪くなっていきます。そして、上司と部下の会話、社員同士の会話が減っていきます。なぜなら、発言をする際にパワハラ的な言動に対して萎縮するようになって、ついには、私自身が会社にいくのすら辛くなってしまったこともありました。時には、出社中に嫌な気持ちになって、早退したこともありました。

職場の空気を悪化させるような行為を受け続けていると、会社に行って仕事をするのが嫌になります。こうして社員の人生が不幸になり、会社全体も不幸になる。不幸になるくらいならば、そのような会社で仕事をしたくないという気持ちが湧き上がります。そうなると、人材は定着しないし、そもそも新しい人材の確保もできなくなってしまうでしょう。

たとえば、上司と部下が話をするときに、お互いの関係はお互いに良いものであると自覚しているでしょうか。片方だけがそう思い込むのではなく、「お互いに」というのがポイントです。「お互いに」どのような関係であるかを確認し合うチャンスがどれだけあるか。勝手に片方だけが思い込んでいるだけでは、いつまでたっても上司と部下の関係は改善しません。

また、会議に関してはどうでしょうか。長時間かつエンドレスの会議が当たり前になってしまっていて、通常業務をやっている時間が長くはないとしても、会議の時間が長くなってしまうために残業時間が増える。残業時間が増えてブラックな職場と呼ばれる原因になるでしょう。こうした状況が継続すると、「もう誰も何も言わないようにしよう、無難に会議を終わらせよう」という考え方が働きます。これでは職場の空気は悪くなるばかりです。

こうしてみると、ブラック職場になっている要因は、決して長時間残業だけではなく、職場の人間関係に起因するところが多く見られるのではないでしょうか。慶應義塾大学の前野隆司教授のいう、幸せの4つの因子の一つ「ありがとう!因子」が欠けてしまっているような、お互いの感謝、承認などが欠けているような状況では、結局何もブラックな状況は改善されません。

まずは、社員同士お互いを理解して仕事をすることです。言葉の暴力のようなものが徐々になくなっているとはいえ、上司部下がお互いを理解しあえていないために生じる問題もまだまだありそうです。また、職場のトップの影響力によって、パワハラに近い状況がまだ失くならない状況もみられます。お互いに状況を把握し、声をかけあい、うまくいったことは承認しあう。感謝の言葉を上下関係なく自然にかけあうようにする。こうした行動の積み重ねが、ブラックな職場をなくし、幸せな職場をつくる一歩ではないかと思います。

ブラックな職場をなくしていくためには、そういった状況を引き起こす社員の意識改革が必要になりますが、そもそも彼らだけに問題を押しつけるだけは不十分ですし、根本的な解決にはならないでしょう。その問題をつくりだす業務の流れや仕組み、会議の方法など、これまであまり気にとめてこなかったことであっても目を向けて検討してみるといいのかもしれません。経営者や職場のリーダーを中心に、ブラックな職場の要因になっていることをつぶして、幸せな職場にするための設計図を描いてみてはいかがでしょうか。

東京の愛宕神社の階段のように、険しい階段が続くような状況があるかもしれませんが、これを1人で登ろうとしないで、社員全体で協力しあって、職場全体の空気を変えて階段を登っていきましょう。そうすれば、「出世」の道が拓けますよ!

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