言葉の力というのはとても大きいのですが、気持ちがなかったり、相手に応じたものでなければ、言葉にはむしろ相手に伝わらない、何の力もないものになります。むしろ人との関係性を悪い方向に導く。言葉の中に相手を理解したうえで、相手に気持ちを乗せていかなければ、正確に伝わらないのです。「伝える」と「伝わる」が違うと、私がよく申し上げていることです。
私は、日本褒め言葉カード協会のインストラクターとして活動しております。褒め言葉のセミナーや研修となりますと、褒める言葉をむやみやたらにかければいいという考え方をセミナーや研修で伝えるケースがあるようです。しかし、むやみに褒めることをすればいいというものではありません。褒めれば相手は変わる、そんな単純なものではないのです。
相手をよく知る行動をしておりますか?表面的なことばかりでなく、相手の考え方や価値観などを含めて、普段からお互いをよく知るように取り組んでますか?相手のことをお互いに考え方や価値観を含めて知ることが欠かせないのです。単に、相手にちょっと知っている褒め言葉を言えばいい、という考えで「褒める」ことをしても逆効果でしかありません。
お互いに対して、「愛」をもつ。この愛というのは、「お互いの存在を認める、温かく見守る」という意味でのものです。愛情をもって人に接することができなければ、単に言葉が一人で歩くだけです。愛情を注ぎながら、相手の様々な価値観、考え方を理解しあったうえで、褒め言葉をうまく使っていくと相手に伝わる言葉になるのです。
そして、この褒め言葉の力は、相手に伝わるのであれば素敵なものです。その場に心地よいと感じる褒め言葉があふれかえれば、脳はその言葉を受け取ります。「脳は人称を理解できない」ので、言葉の力で場を雰囲気をより温かく愛に包まれたものになっていくとともに、何か笑顔になり、喜びに包まれるような気持ちになるのです。だからといって、単に言えばいいというものではないのですが、普段から褒める言葉の量が自然と多く溢れていれば、自然と場の雰囲気はよくなってきます。
逆に、罵声、怒鳴り声、人をバカにするような声が場の中でいっぱい広がると、ハラスメント被害を受けていない当事者でも、何かパワハラを受けているような気持ちになり、自分の心が害を受けたような感覚になるのです。脳がその言葉を受け取って、様々なところを壊してしまいかねないのです。先日も、某物流会社で同じ組織の従業員に暴言を吐き、暴力をふるっている動画がアップされ、拡散されました。こうしたことが今や社会で悪い意味でも目立ってしまう時代になっています。
組織で用いられる褒め言葉は、相手をお互いに理解しあった場であれば、その場の空気をよりよいものにしてくれます。お互いを当たり前のように理解して認め合う組織になれば、そこにいる社員たちも自信がみなぎってくるのです。自分を認めて自信をもてるわけですから、セルフイメージがどんどんあがってくるのです。実際に昨日セミナーに参加した私もそうでした。褒め言葉の中にあふれた場で、仲間とともに褒める言葉を相手を理解したうえで、相手に優しく心からの笑顔を見せながら伝えあえば、セルフイメージがどんどん高まり、様々な場面で自信に満ちてくるのです。いつも以上にいい笑顔になっている自分がわかります。
そして、自分が言われて嬉しい言葉や、自分にとっていいイメージを持てる言葉を日々唱える。心の中で唱える。紙に書いて唱える。こうして心に自分にとってエネルギーになる、愛をいっぱい受け取れるような言葉を唱え続けていくと、自分の内側から自信がみなぎってくるのです。
「褒めても人は変わらない」ということはありません。それは褒めることの本質をわかっていないだけではないかと思います。お互いを認めあう、理解しあった状況がつくられて初めて、褒めることによって人材の早期戦力化や成果の創出、革新にもつながるのです。その点を誤解して、褒め言葉だけが一人歩きしないようにするためにしなければならないでしょう。

昨日のセミナーを踏まえて、自分の中でセルフイメージが高まる言葉をまとめてみました。

こうした言葉を自分の中で唱えていくと、きっといい結果がもたらされることは間違いないです。セルフイメージが高い人とお付き合いしたいのは当然ですからね。
また、お互いを知り合う場づくりができた効果として、他の同じ場にいた皆さんから選んでいただいた言葉は下記の6枚です。

短い時間でまるで何年も一緒にいるかのようなお互いを理解し合える関係性が築ければ、こうした言葉の響きが自分にとって嬉しいものになるのは言うまでもありません。
組織の中で人が辞める、業績が落ちる、などの様々な問題を抱えている場合、一つの打開策として、社員同士がお互いに認め合う、お互いへの愛情を注ぎ合える場をつくることが欠かせません。それを面と向かって口で「褒める」ことがなか出来ないという場合に、言葉に記されたものが生きてきます。この褒め言葉が掛かれているカードによって、離職率の防止や業績の向上につながった中小企業は数知れず。言葉になったカードが大きな変化をもたらすことだって十分可能なのです。カードを利用して褒め言葉でいっぱいにしていくのも一つの方法なのです。
私は、中堅・中小企業の方々に向けて、こうした褒め言葉をつかった組織改革をワークショップ形式で進めていきます。日本褒め言葉カード協会のインストラクターとして、組織の風土を変えるきっかけをつくるお手伝いをします!同じく経営者として、セルフイメージを高めた経営者・人材育成コンサルタントです。一緒に日本の職場を変えていきましょう!
この記事へのコメントはありません。