久々に富士に戻ってきて今日は一日を過ごしました。不在の間に、市内で製紙工場が火事になるような、残念なニュースもあったようですね。約1日間、鎮火まで要したそうです。今日から火災予防運動が始まったそうで、火のもとには十分に気をつけないと、ですね。
さて、昨日までの研修に関係して、傾聴に関する話題を何度か続けてますが今回もその話題です。うなずきとあいづちについては、前回、前々回の記事で書きました。今回は言葉で相手に伝え返すことについてです。相手に聴いていることを示すためには、うなずきなどの体の表現や簡単な応答だけでもいいのですが、更に正確に聴いているとともに、共感していることを相手に示すには、相手の言った言葉をそのまま返してあげることです。
ただ、言葉をそのまま返すといっても、機械的にやればいいというものでもありません。相手がどのような意図で話をしているかも考えて、言葉にして返してあげることが重要です。機械的に返すのであれば、AIがやっても十分でしょうから。ですので、相手の発言の中で特に大事な点を、相手の発言した言葉そのもので伝え返すのです。
たとえば、「昨日まですごく忙しかったんですよ」と言われたら、「すごく忙しかったんですね」という具合に、正確に相手の言葉を返してあげる必要があります。正確に返すことで、相手に「伝わっている」のを示すことになります。一言一句とは言いませんが、相手の言った言葉の中でも、これは重要だなというものはしっかりと伝え返すようにします。
そして、言葉を返すときにもう1つ気をつけるのは、「感情」の言葉を逃さないということです。「もう辛いんです」という言葉が出てきた時には、「お辛いんですね」という具合に、相手の感情の言葉を伝え返して、共感していることを示す必要があります。感情の言葉そのものが出てきた場合にそれを伝え返せば、感情の部分での相互理解を深めたことになるので、より相手との距離感も縮まるでしょう。
そして、感情の言葉を相手が発したときに、相手の表情や言葉の強弱にも注目することです。笑いながら「辛いよ~」という場合と、うつむきながら「辛いよ」という場合、両方とも同じように伝え返すのが適切かどうかを考える必要があります。相手の表情と言葉、両方に神経をつかうので難しい部分はあります。「前者の場合はこうである、後者の場合はこうである」、と自分の判断で決めつけてしまうと、共感を得られない可能性があるので気をつけなければいけません。ですので、表情と感情の言葉をしっかりと受け止めて、相手に伝え返すときに表情や言葉の強弱も踏まえて伝え返すようにすると、共感を得られるでしょう。
感情の言葉を正確に返すこと、これも大切です。特に、「自分の気持ちをわかってほしい」という想いが強い人は多いと思います。自分の気持ちがわかってもらえるから信用して話ができるのですから、感情の言葉を正確に伝え返すようにするのは傾聴の基本であるといえます。うなずきやあいづちとともに、言葉を伝え返すことを正確に行うように心がける。特に感情の言葉は、相手との共感度合いを高めるには欠かせないので、しっかりとつかんで正確に伝え返すのを心がけましょう。


久々に見た富士の工場夜景の一部。工場夜景は富士にとって大切なものです。製紙工場の火災のような出来事があると辛いですね。この辛い感情を受け止めてくださっていますでしょうか?
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