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うつ病への偏見をなくし正しい理解を!~自らの経験も踏まえ~

この春に「会社に行きたくないと思ったら。会社員が仕事に臨む前に心を整える5つのポイント」という本を出させていただきました。かつて、私が自律神経失調症になったときの経験を踏まえ、多くの会社員の方々が会社に行きたくないという気持ちを持ったときに、それを回避するための考え方をまとめたものです。この本を出した背景には、私のように苦しんでほしくないという想いがあるからです。どうしても、会社での仕事に対する嫌なイメージを持っている人が多い。その気持ちが大きなストレスとしてのしかかり、うつ病になってしまう人が出てきてしまう。こんな状況はもう避けるべきなんです。

こうした背景を踏まえ、昨日は、名古屋で新たな学びの時間を得てきました。以前、私が主催した勉強会を名古屋で開催したときにご参加いただいた、時任春江(ときとうはるえ)先生が講師の講座です。春江さんの温かい人へのかかわり方と、うつ病にさせない取り組みへの情熱に感銘し、今回、名古屋で「うつ病にさせないためのコンソーシアム」が実施している「うつ病にさせないためのアドバイザー養成会」に参加してまいりました。

名古屋市の金山というところにある会場。金山は初めて降り立った街です。こんなに大きな会場があったんですね。

講師の春江さんはとても笑顔が素敵とともに、ご自身へのお取り組みにかなりの情熱を傾けられています。画像にあるストレス測定も各地でおやりになっていて、こうした取り組みが、うつ病を未然に防ぐ取り組みにつながっているんだと感じました。労災病院の看護師出身の春江さんのお話は、看護師さんご自身が置かれている就業環境の問題から端を発していることもあって、とても説得力があります。机上の空論ではなく、現場を長年経験されてきた方が取り組まれているからこそ、豊富な知識と現場経験がとても聴く人たちにささるものであると実感しました。

講座内容はとても充実していて、一概にこういったことを学んだとくくれませんが、いくつか気づいたポイントを整理してみます。

1.うつ病は「脳の機能障害」である

心の弱い人がうつになるとか、打たれ弱いからうつになるとか、そういう偏見はもう捨てることが必要です。今は誰にだってなりうる病気です。心の強弱でなるならないが決まる病気ではないのです。正確なことを理解していない国となっているのが残念だと感じました。今まで学校教育の中で、精神疾患について学ぶ時間がとられていなかったようです。2022年からようやく保健体育の教科書に精神疾患についての記述がに入ることになり、早い時期から精神疾患について学べる機会が確保できそうなのは良いと思いますが、遅いですよね。様々な出来事が原因で体や思考、精神などに影響が出るのは、脳の働きが正常でない状況になるからこそ起こりうるものです。

2.病院にかかることへ抵抗がある、と言うこと自体がうつの症状

ケーススタディで学んだ内容です。うつ病の症状として見られるものの中には、体の異変についてはよく知られています。ただ、思考の働きにうつ病の症状がみられることも見逃せません。「専門の病院にかかることに抵抗がある」「周りに迷惑をかけるから病院には行きたくない」というのも、うつ病の方に見られる症状の一つだそうです。かつて、私もそう感じるときがありましたし、在籍していた職場の上司も、こうした話を聴くのが嫌そうでした。うつ病への理解が、罹患した方や周囲の方々にとっても希薄であることを示す事象ですね。

3.ストレスは日々測定してモニタリング

今はストレスチェックが一定規模の事業所には義務づけられています。専用の測定器などを用いてやることが求められていますが、義務づけられていなくても、様々な方法でストレスチェックをすることは可能です。専用のアプリが出ていて、無料のものもあるので、こうしたものを使って手軽にストレスチェックを毎日やるのがおすすめです。うつの兆候はいきなり出るわけではありません。徐々にその兆候が出てくるのです。こちらのアプリを私もダウンロードして測定をすることにしました。日々測定をして、自分で異変に気づいたら信頼できる周りの人たちに相談するのをおすすめします。

4.自律神経失調症への正しい理解ができた

私がかつて診断された「自律神経失調症」は、上の画面にあるような症状が多く出るとその可能性が高いとされるものです。是非チェックされてみるのをおすすめします。自分は大丈夫と思っている方ほど危ないのです。

今振り返ってみると、私が自律神経失調症と診断されたときは、上記の項目の12個~13個が該当していました。相当負荷がかかっていたのですから、気持ちが落ちていくのは当然ですよね。今はもうそんなに多く該当することはないのですが、昨日該当するものを数えてみたら3個はあったので、昨日はゆっくりとお休みをしました。おかげで7時間ほど眠れて今日はすっきりとしています!

うつ病にさせないためのアドバイザーですので、うつ病の治療はできません。うつ病にかかる方に見られるような、上のような兆候が原因がわからずに長期に続いている方は、ご相談ください。

お問い合わせフォームはこちらです。

ほかにもいろんな知識を得ました。正しい知識を定期的に仕入れていくことは欠かせないですね。15人のアドバイザーの方々は主に名古屋エリアの方々ですが、とても前向きな方々ばかりで心強さを感じます。それぞれのフィールドにてともに活動していきましょう!春江さん、貴重な機会をいただいてありがとうございました!同じグループで学ばせていただいた方々にも感謝です。

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