今日と明日、二回に分けて、私も世の中のトレンドに乗って、平成の締めくくりをしていきたいと思っています。まずは平成元年~15年までの前半15年を振り返ってみようと思います。
といっても、時系列に何かを語るつもりはありません。いくつかのキーワードを掘り下げていきます。
まず、「教える」ことをやってみたいという気持ちが芽生えたのは、この平成前半の人生があったからこそです。大学生時代、家庭教師や塾講師のアルバイトをしました。特に家庭教師に至っては、大学生のアルバイトの中でも力を入れてやりました。
延べ6名の中学生の家庭教師を担当しました。それぞれの目標に向かって取り組む子たちのために、力を尽くしました。中でも、東京・東大和である中学生を指導したときの思い出が一番大きく残っています。高校進学の目標に向かって取り組んだ子どもを、部活が終わった時間である夜9時に自宅へ訪問し、11時まで担当させていただきました。帰宅は終電。帰りは当時住んでいた東京・田無駅前の松屋で食事をして帰ったものです。
家庭教師の経験は、個別に人の育成にかかわる原点であったと思っています。一人ひとりの成長の幅が異なるけど何か変化していく。その姿がとてもいいなって思いました。一人ひとりは異なるもの。違いがあるもの。当時はそこまで深く理解はしていなかったけど、今思うと、一人ひとりが違うということを学べた貴重な経験であったように思います。
そして、もう一つ大きな経験は、最初に就職した会社で債権管理の仕事をしたことです。この仕事も、今となっては、人はそれぞれ違うものがあり、何かを守るために生きているんだということを教えてもらいました。支払延滞が発生した方への督促を行っていまして、電話での督促で話ができないと、債務者の自宅に行き、支払を交渉します。
いろいろなところに伺いました。明日の生活すら目途がたたないおばあさんの家。自営業で明日の資金繰りすら目途がたたなくて、カードキャッシングをいっぺんにしていた方。店舗を構えてますが、資金繰りが苦しくて毎月集金しに訪問していた方。百万単位のお金を集金に伺、債務者の前で一枚一枚数えたことなど、今となっては貴重な経験をしてきました。自営業の方の中には、督促に訪問してしばらくしてから、命を絶ってしまった方もいました。様々な人生に触れ、自分の仕事のやりがいとを比較し、迷い悩む日々でした。
ただ、この債権管理の3年半の経験は、今振り返ると、様々な人がいる、まさに様々な人がいるのだから、相手のことを受け止める必要がある。そのうえで、自分たちが守らなければいけないものは守る。そういったことを教えられたように思います。ただ、守らなければならないものが、今となっては何だったのか、それはよくわかりません。だからこそ、仕事を変えて、人材育成に関係する業務をやるようになったのです。
こうして二つのことを平成の最後に振り返ってみると、どちらも今に繋がっている過去の経験です。教えることが好き、やりがいがあると思ったからこそ、今の人材育成の仕事をするようになりました。そして、人との違いを理解し、育成をすることが大切であると学びました。二つの経験を経て、他に様々な経験が結びついて、平成後半に入った、平成16年に、教育研修の業界に飛び込むことになります。株式会社日本マンパワーとの出会いが、私の今の人生の基礎になっているのは間違いありません。
明日、平成後半の歴史を振り返ります。
歴史を振り返ってみると、今に繋がっていることは必ずあるし、歴史があるから今があるのです。それを実感させられた平成の時代でしたね。
この記事へのコメントはありません。