私はかつて、自律神経失調症を患って苦しみましたがそれを乗り越えることができました。時々心が乱れること、正直に言えば今もありますが、今は立ち直る術を自分なりに身につけることができました。
よく自信がなくて自分を責めることばかりをしていると、いつのまにか顔は下を向いています。自律神経を乱していた時は、ずっと下を向いて歩いていました。下を見ると、無機質なコンクリートしか見えなくて歩を進めるのがつらくて・・・そんな時期をよく乗り越えることができたなぁと思います。
乗り越えることができたのは自分で好きな事を見つけられたからです。それが今の「講師」という仕事です。講師の仕事は決して簡単な仕事ではありませんが、企業研修やセミナーの場で、講師の言葉によって「変わった!」という言葉を発する人たちをみて、人になにか影響をもたらすことができればと思ったのです。そこに「楽しさ」を感じることができました。ただ、講師だから何をしてもいいということはない。自分が学んだことや、社会人として経験して苦労し、それを乗り越えたことを伝えることで救われる人たちが増えればと思ったんです。
企業の研修の場に初めて立ち会った16年前から、1100回以上研修やセミナーの場に立ち会ってきました。その場を見て思うのは、講師の存在がとても大きいということです。社会人が、講師の言葉や講師のファシリテーションによって気づいて、態度や姿勢、言動が変わる瞬間をみると、こうして自分も影響力を及ぼすことができる存在になれればと思ったのです。
人前で話をして他人に何か影響力を及ぼせるような存在になりたいと思ったのは、過去の嬉しい体験が影響しています。以前のブログ記事でも書いた中学校時代の思い出が影響しています。みんなに注目され、拍手されて。友達が少なかった中学入学直後に人気者になれてそのときの快感が大きかったのです。それ以降、人に注目される、目立つことに快感を覚えるようになりました。みんながたくさん笑ってくれて、喜んでくれて。笑ってくれる場所が快感になったのはこのころかもしれません。
こうした過去の原体験が、人前で話をすることに対して緊張をしない、という一つの自分の特徴を形成できました。特に聴衆が多ければ多いほど、受講者が多いほど、緊張をしないというのがあります。緊張しないようにさらになるためには、笑いをどこかから生み出すようにするのです。笑いのある場づくりもあわせてするようになりました。
ただ、経験を重ね少しずつ回数を重ねていくと、少人数の集団(10名以内)一人一人に向き合ってかかわるのが好きになりました。その人の事を知りたい、もっと知りたい、もっとなにかサポートしたい。そんな気持ちがどんどん強くなり、今のような研修講師、ワークショップデザイナー、キャリアコンサルタントなどをやるようになりました。一人一人と向き合う場で、基本は笑いがあるけど厳しさもある。その厳しさは、相手が求めている目的を達成するためにある。愛のある厳しさです。笑いと厳しさ、そして、根本にある優しさ。これらをうまく結びつけていくと、心地よいと感じられる場所ができるんです。

そんな場所を今日も求めてでかけてきます。
ネットのトラブルで、ちょっと気持ちがくさくさしてますが・・・なんとかなる!
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