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家族にも社員にも「愛」を

愛情。愛情を注げる人はみなさんの周りにいますか?また、いろいろな人から愛情を受け取れていますか?愛情を感じていますか?

愛情は、恋愛の場面で用いられる「愛している」という意味の愛情だけではありません。周りの人を大切にする気持ちや慈しみの気持ちのようなものも含まれます。慈愛という意味で用いられるの「愛」の方がニュアンスとしては近いかなと思います。慈愛に包まれた日々を過ごせると、自分の中にほっこりすような温かな気持ちが生まれてくるような感覚になります。親子の愛、後輩や弟子を可愛がるような意味での愛、周りの人を大切にしようとするときに生まれる愛。どんな愛も、人のなかに宿る大切な感情です。

3月中旬の話ですが、母が脳出血で倒れて入院し、今も入院しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、面会は家族ですら満足にできない状況です。入院から1カ月近くになってようやくリハビリを少しずつやれるようになってきました。まだまだ元通りの生活にどこまで戻れるのかはわかりません。こうした状況ですから、今は実家の両親との時間もとりながら動くようになってきます。

時々、病院に母の顔を見にいきますが、そもそもコロナの影響もあってわずかな時間しか会えないですし、まだまだ母は満足に動けるわけではないため、母はもどかしそうにしています。今まではとても活動的に動いていた母が自分でも満足に動けないことがどれほどまでに悔しいか。最近は会うたびに、涙を流しながら家に帰りたいと漏らしています。そんな母の様子を見るたびに切ない気持ちにはなりますが、一人の人として、子どもとして、家族として、人を大切にする気持ちをもっていま何ができるのか。退院まではまだまだ先は長そうですが、実家に一人で奮闘する父も含めて、家族としてお互いに支えあいながら取り組んでいくことになります。

自分の家族の話をしてきましたが、これは家族だけでなく、職場でもどこか関係するポイントはあると考えます。特に人を大切に思う際に使う「愛」、慈愛の意味での「愛」は、後輩を可愛がる、部下を可愛がるという部分で関係する「愛」です。特にこの愛は、人として大切に思うからこそ注げる愛、と考えてみるといいでしょう。そこまで入れ込めないという話を、過去私が担当したハラスメント防止研修のなかで話された方がいますが、そもそもその愛を感じないというのはなぜか、ということです。部下にそこまでの感情は持てない、というわけです。そして、いろいろと話を聴いてみると、「向こうがそこまで思ってくれているか」という人がいます。部下にどう思われるかではなく、自分でどう愛を注ぐかを考える必要があるでしょう。

家族への愛と、職場の部下や後輩への愛の違いってなんでしょうか?人として大切に思って愛情を注げるかという点では共通するところがあります。相手がどうこうではなく、相手の反応ばかりを気にするのではなく、自分がどれだけ愛情を注げるかどうかということです。大切に思うのであれば、相手がどうであっても、その気持ちを言葉や行動で示す必要があるでしょう。たとえば、相手を認める言葉をかける、あるいは、相手の行動や結果を承認し相手に伝える。こうしたものがないのに、「うちの部下や後輩はかわいい」などと、当該部下や後輩のいないところで口で言っているだけでは、相手に伝わっていないことになるでしょう。言葉や行動で、大切に思うという意味での愛を伝えること。その愛というのは、たとえば、「ありがとう」という言葉かもしれません。大切に思うからこそ、感謝の気持ちを示す「有り難い」という意味での言葉になってくるのかなと。こうした言葉が、職場を温かくする、職場を良い雰囲気にするということになっていくのではないでしょうか。

中小企業のなかには、家族のように社員を大切にしている会社もあります。家族のように大切に思っているからこそ、様々な取り組みがされています。以前このブログでも紹介した徳島県の中小企業、西精工株式会社は、社員を大切にする空気ができている会社です。誕生日を祝う、出産などのイベントをみんなで祝福するなど、こうした取り組みが当たり前のように行われているそうです。新入社員の育成にもこだわりをもってやっています。大家族主義、社員の幸せを追求するという言葉に反映されているように、こうしたコロナでの厳しい状況下でも、社員を大切にしていこうという考え方は実践されております。入社式の記事もあるのでお読みになってみるとその一端がわかります。

近所の散歩道。まだまだコロナとの戦いは続いていくでしょう。そこで変に焦らず、人を大切に、幸せを追求する職場を増やしていくために、私はまだまだこれから前進していきます。そのためにも、家族を大切にしていく。両親とは時間をつくってコミュニケーションをとって(母はなかなか難しいけど)、これからのことを話していこうと思います。一つ一つの仕事にも愛を込めて。

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