私は営業関連の職種の経験が長いのですが、意味もなく、理由もなく、こんな指示をする経営トップや営業部門のトップがいます。
「とにかく外に出ろ」
まあ、確かに顧客と会うことなくひたすら1日資料を作成しているとなると、それは確かに上述のような言葉を言われても仕方のない一面はあります。しかし、マネジメントや企画といった業務を担う者に対しても一律に、「外に出ろ」と理由もなく指示をするのはいかがなものなんでしょうか?
とにかく顧客に会う、顔を出すといった、昔からの営業のやり方、成功体験に固執をしていますと、ついついそういった雑な指示になりがちです。ただ、中にいても邪魔じゃなかろうか、と言われそうな状況だからというわけで、「外に出ろ」というのはおかしな話です。飛び込み営業をひたすらやってこい、なのか、それとも中にいても仕事なんか取れないのだから脚で稼げとでも言いたいのか・・・私にはよく理解できないです。
そんな雑な指示ではなく、なぜ「外に出る」必要性があるのか、それはどんな場面で顧客に会えばいいのか、など、普段営業をやっている方であれば理解していることを、同じように他の役割を担う社員に伝えても通じないことを知るべきなのです。相手を理解しないままに、一律でひたすら指示をするものだから、誰も従おうとは思わないってわけですね。そうやって上下間の距離が大きく空いていくことになるのです。
こうして頭を抱えてしまわぬように、上下の間で距離が出来てしまわぬように。こんな状況になるまで追い詰められてしまっては、何も仕事が面白くないのです。だんだん人を大切にしなくなり、職場内で上下の関係性が希薄になってしまう。本当に残念でならないです。特に職場で孤軍奮闘気味の方は多くいます。頭を抱えてしまわぬように、指示は、突拍子もないことも言わずにやるべき。あるいは、その指示の理由や効果も一緒に伝えてもらうと、がぜんモチベーションも変わってきますね。
外に出ろの指示は本当に単なる言葉先行でしたら、無意味なことこのうえないです。時には反論を言われることも考えて、部下にも伝える工夫が必要です。
さ、皆さんの職場はどうなのでしょうか?
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